◇鎌倉涼(32)大阪支部100期

 ボートレース住之江のGⅢオールレディース「大阪スポーツ賞 第32回アクアクイーンカップ」が12日に開幕する。地元エースの鎌倉涼に平高奈菜や遠藤エミら歴代女王が参戦。カクテル光線に照らされた華麗なナイター水面を舞台に激しい戦いが繰り広げられる。

 昨年に続き初日12R「大スポドリーム」の1号艇に選出された。ファン投票による選出とあって「応援してもらえて、うれしいですね。目標は立てないタイプだけど、去年はドリーム1号艇で飛んでいる。今年はしっかり逃げれるように頑張ります」と気合満々。昨年のドリーム戦は5着に敗れただけに雪辱に燃えている。

 2018年12月に約3年間にわたる産休から復帰。2021年後期適用勝率は女子トップとなる7・67をマーク。今年もすでに3Vと本来の力を取り戻しつつある。「ペラ調整が合ってきたというのはありますね。それに、レースに徐々に慣れてきたのもあるかな」と手応えも感じている。

 5月の若松オールスターでは約6年ぶりのSG出場。「SGをすごく久し振りに走ってレースやプロペラの調整など、たくさん勉強できました。ファンの方に選んでもらえたおかげです」と大きな収穫も得た。また、このオールスターでは夫の深谷知博と夫婦参戦。2人で並んでプロペラ調整をする姿もあった。「家でプロペラの話はしないし、夫がこんな形で走ってるんだってのも分かった」と新たな発見もあった。

 水面を離れれば2人の子供を育てる〝ママ〟。「やっぱり仕事と家庭の両立は大変ですね。どっちも中途半端になるのは嫌ですから、オンとオフの切り替えを大事にしています。レースに来たら仕事に集中です」という。ボートレーサー、妻、母…。これら複数の役割すべてに全力を注ぐために「これからも出走回数を多く走るつもりはないです」と出走レースを絞っている。

 地元・住之江の水面に関しては「嫌いです。毎回ペラの形は違うし調整が難しい。年に1、2回走るぐらいで住之江だからというアドバンテージは全くないです」と苦笑する。ただ、近況の充実ぶりを考えると地元初Vも夢ではない。