ボートレース桐生の「第24回東京スポーツ杯」は28日最終日、12Rで優勝戦が行われ、1号艇・川北浩貴(49=滋賀)が逃げて今年2度目の優勝を飾った。

 注目の優勝戦は枠なり3対3スタイルから、各艇がほぼ揃ったスタートとなるなか、川北がインコース有利に先マイ。影をも踏ませぬ逃走劇で、ライバルたちを引き離し、先頭でゴールを切った。

「最終日は行き足がすごく良くて、スタート練習から出て行った。ターンの足は5日目の方が良かったけど、1マークを回って誰もこなかったので…」と早々とVを確信。「あとは丁寧に回るだけでした」とレースを振り返った。

 昨年2月の尼崎GⅠ「近畿地区選手権」で落水を喫した際、大ケガを負って半年以上の欠場を余儀なくされた。その後、8月から戦線に復帰して年が改まり、ようやく調子を取り戻してから今節が今年2度目の優勝だ。

 迎える7月からの2021年後期はひとまずA2級に復帰を果たす。さらにその先には、本来の主戦場であったグレードレース戦線へ戻る青写真も。「自分は常に目の前の一戦を一生懸命走っているつもり。それが結果に繋がれば…」と、焦ることなく着実に歩を進める。

 誇るべき大きなタイトルこそ、まだ手にしてはいないもののSG3優出、GIでも12回の優勝戦進出がある名バイプレーヤー。今年12月には50歳を迎えるが、〝大器晩成〟の血が開花する可能性も、まだ残されているはずだ。