ボートレース平和島のGⅠ「開設67周年記念 トーキョー・ベイ・カップ」は最終日の20日、12Rで優勝戦が行われ、1号艇の栗城匠(25=東京)が逃げ切り完勝。GⅠ初優出で一気に初優勝を飾った。

 枠なり3対3スタイルでレース開始。インからコンマ06のトップスタートを決めた栗城は、今垣光太郎(51=福井)、徳増秀樹(46=静岡)の攻めをしっかり受け止めて1M先マイ。バックで先頭に立つと、そこからは独走。残り5回のターンを丁寧に回って、歓喜のゴールを切った。

 予選トップ通過からの王道V。ただ、「きのうは初めて全然寝られなかったし、ずっと心臓が締め付けられるような感じでした。レースにいくと強い気持ちで乗れましたけど、行くまでは緊張していました」とレース直前まではその重圧に苦しんだという。

 そんなプレッシャーから救ってくれたのが東京支部の先輩や同期の仲間たちだ。「熱心にアドバイスをしてくれたし、声もかけてくれた。みなさんが優しくしてくれて、うれしかった…」と、表彰式では思わず涙もこぼれた。

 それでも「体感が全部良かったし、足は優勝戦が一番仕上がっていました。でも、エンジンがいいから勝てましたね。桐生さん、毒島さんとか上の方と比べると全然、出せていない」と記念を戦ったことで、SG級との調整力の差を痛感。新たな課題も見つかった。

「目標はグランプリを勝つこと。一歩前進できて良かった」と、高みを目指す東都のホープのさらなる飛躍に期待したい。