ボートレース徳山のGⅠ「徳山クラウン争奪戦 開設68周年記念」は11日、中盤戦のヤマ場となる予選3日目を終了。12日の4日目はベスト18入りを懸けた予選最終日の激戦が繰り広げられる。

 現代ボートレースにおいて「予選トップ通過」は、その後「準優戦1号艇」1着→「優勝戦1号艇」へという流れをつくれ、Vへの最短距離、いわゆる〝王道〟と言われている。
 
 今シリーズ、3日目を終えた時点でここに一番近いのは地元の寺田祥(42=山口)だ。

 ところが当の寺田は「そんなこと(予選トップ)は関係ない。全部優勝しているわけでもないし、あくまでトップ通過の方がVしやすい、ってだけ…」と、あくまでも〝結果がすべて〟と言わんばかり。

 というのも、寺田は今年、3月の福岡SG「クラシック」、4月の宮島GⅠ「ダイヤモンドカップ」で予選を得点率1位でクリアしながら、いずれも準優勝戦で3着敗退を喫する屈辱を味わっているから。

 ようやく4月の津GⅠ「開設69周年記念」で〝王道V〟を果たし、溜飲を下げたものの、当時は「1つ勝ったくらいでは…。まだまだ取り返せていない。これを足掛かりに3つ、4つと勝たないと…」と決意を新たにしていた。

 予選トップ通過よりも重要なのは「エンジンの仕上がり」と言い切っており、その機力に関しては「前半は物足りなかったけど、後半の足は良かった。伸び寄りだけど出足、グリップ感も良かった」と、納得の仕上がりに近づきつつあるようだ。

 最後の詰めを誤り取りこぼした春先の痛手を糧に、ここから「祥(ショー)タイム」本番が始まる。