ボート界の紅白対抗ガチンコバトル「ボートレースレディースVSルーキーズバトル」第7戦が5日、ボートレース宮島で開幕する。とこなめでの第6戦は個人戦こそルーキーズ畑田汰一がモノにしたが、団体戦はレディース圧勝! 対戦成績を3勝3敗の五分とした。今大会もレディース勢は超強力布陣。女子トップレーサー大山千広を筆頭に寺田千恵、田口節子、長嶋万記らがスタンバイ。一方のルーキーズは上田龍星、栗城匠、宮之原輝紀、井上忠政に前回とこなめVの畑田が中心だ。

【宮島ボート「レディースVSルーキーズバトル」総展望】過去6回のバトルは紅組=レディース3勝、白組=ルーキーズ3勝と完全に互角。ただ、今年2月のとこなめ第6戦はレディースが47対22の大差で圧勝! ポイント最大の優勝戦(12点)前に団体優勝を決めてしまったほどだが、昨年11月に男子の最低体重が52キロに変更となり、男女の体重差が5キロに拡大したことも影響したはずだ。

 勢いに乗って初の勝ち越しを狙うレディースは寺田千恵、海野ゆかり、田口節子、今井美亜、大山千広、岩崎芳美、三浦永理、水口由紀のGⅠ覇者に、長嶋万記と強豪がズラリ。PGⅠ「マスターズC」でも存在感を発揮した寺田や、地元の海野、近況好調な田口らがチームを引っ張るが、当地通算3Vを誇る宮島巧者・今井の大暴れもありそうだ。

 男子顔負けの豪快ターンを武器に過去2回、混合戦でVを飾っているのも頼もしい限り。近況はやや精彩を欠いているが、エンジンが仕上がれば枠不問で飛んでくる爆発力を好相性水面で発揮して、紅組のポイントゲッターになる。

 一方、“とこなめの屈辱”を晴らしたいルーキーズも好メンバーが集結した。GⅠ戦線でも活躍する上田龍星を筆頭に栗城匠、宮之原輝紀、井上忠政らA1級が主力を形成するが、最大の注目株は畑田汰一だ。

 新期(2021年後期)適用勝率で初のA1昇級が確実な超新星は今年の最優秀新人の大本命。第6回大会でも大活躍し、優勝戦では4カドからまくり差して勝利。個人優勝しながら団体戦でVを逃した悔しさを味わっており、誰よりもリベンジに燃えているはずだ。

 地元トリオの山下流心、高橋竜矢、宗行治哉の奮起は当然として、とこなめで畑田とともに活躍した前田滉、新期でA2に初昇格する定松勇樹ら“超若手”の激走にも期待したい。

【エンジン】近況抜群の11号機と69号機を東西の横綱に抜てきする。11号機は3節前のGⅠ「ダイヤモンドC」で桐生順平が完璧に仕上げてVを飾り、次節の竹田和哉も最終的に「伸びに加えて出足も良くなった」とトップクラスの足色になった。69号機は「ダイヤモンドC」で節一の足を誇り、杉山裕也を優出に導いた。ともに2連率こそ低いが、“今が旬”の逸品といえる。

 大関クラスは14号機と40号機。「ダイヤモンドC」では14号機の安達裕樹が途中帰郷、40号機の宇佐見淳はFに散り苦い結果となったが、GⅠで上位級の動きを示したなら底力を信頼。

 関脇にランクインするのは「ダイヤモンドC」で寺田祥が予選首位通過を果たした46号機だ。

【水面】宮島は全国屈指の“スタートが難しい”水面と言われている。なにしろ地元選手でも、他場での平均スタートタイミングより宮島での平均STの方が遅い、という選手がゴロゴロいる。その要因としてまず挙げられるのが干満差。宮島は瀬戸内海に面した海水面のため最大4メートルの潮位差があり、景色も変われば標識や空中線の見え方が大きく変わる。
 さらに前半レースと後半レースで風向きが変わることもスタートを難しくさせる。つまり、いち早くスタートをつかんだ選手が有利になる水面といえそうだ。

 水面のレイアウトは1Mがスタンド側に振ってあり、センターが仕掛けやすい。ただし、そこも干満の影響を受け、満潮時は乗りにくくなるためまくりは決まりづらい。潮の流れも発生し、満潮に向かう時間帯は2Mから1Mへ流れる追い潮となり、イン有利になる傾向がある。逆に干潮に向かう時間帯は1Mから2Mへ流れる向かい潮となり、まくりが決まりやすくなる。