人生いろいろ、レーサーもいろいろ…、である。28歳でデビューしたオールドルーキーの経歴はチャレンジの連続だ。北海道生まれで小中学生のころはスキーのアルペン競技(回転、大回転)にいそしむ。15歳からニュージーランドに留学(英語はペラペラ)し、19歳で帰国すると京都の看護学校へ3年、卒業後はER(救急医療)の看護士として4年半勤務する。が、チャレンジャー孫崎は知人に勧められた「ボートレース」に心を動かされ〝白衣の天使〟から〝水上の戦士〟に転身したのだ。

 デビュー5年目を迎えた今年2月のびわこで「1年ぶりに」予選突破を果たす(準優3着)と、続くからつでは予選敗退も節間4勝をマーク。そして3月の児島で今年2度目の予選突破(準優4着)。この間の勝率は5点オーバーと、確実にステップアップしている。

「この半年、かなり練習に通ったので、その成果が出てきたのならいいですね。あとは自分の得意技(スタートのドカ遅れ)を減らさないと(笑い)」

 練習に精を出す一方で雪山にも魅せられ、現在は長野に在住。冬は「休みは旦那とスキー。旦那がいなくてもスキー場に行けば誰かしら友達がいるんで」と滑りまくる。「昔からスキーをしているので、ボートのスピードに恐怖感はなかった。スピードが好きなんでしょうね(笑い)」と趣味は仕事にも一役買う。

「当面の目標はA級。ただ、そろそろ子供も欲しいし、子供ができたらA級は産休後に目指してもいいかな」

 チャレンジの先に待ち受けるのはA級? それともママ? 孫崎の冒険はまだまだ終わらない。

〈孫崎・4月の出場予定〉
◇3月29日~4月2日 若松一般戦
◇4月15~20日 多摩川ヴィーナスシリーズ
◇4月29日~5月4日 びわこヴィーナスシリーズ
 
☆まごさき・ももよ 1988年10月23日生まれ。2016年11月びわこでデビュー。2020年2月のびわこで初優出。同期は井上忠政、黒野元基、西橋奈未、畑竜生、土屋南、中村魁生ら。