【福岡SGカウントダウン】九州の総大将・瓜生正義「九州を頼む!」と託された男の責任感

2021年03月22日 17時10分

瓜生正義

◇瓜生正義(45)福岡支部・76期

 2021年のSG第1弾となる「第56回ボートレースクラシック」の開幕が23日に迫った。舞台はボートレース福岡。全国屈指の難水面と言われている水面だけに、地元勢の活躍への期待も膨らむ。中でも福岡、いや九州の総大将といえる瓜生正義は九州の牙城を守ろうと気合満々で遠征陣を待ち受ける。その意地とプライドに迫った。

 40代半ばとなった今でも、瓜生の若さは色あせない。変幻自在で縦横無尽な立ち回りはデビュー時から天才と称され、積み上げたSGタイトルは10。ただ、自分自身がレーサーとして目覚めたのは「30歳を過ぎてから」だと告白する。

「若いころは才能だけで走っていました。努力をしなくても記念を勝てた(デビュー3年2か月でGⅠ優勝)し、初めてSGを勝った時(2007年5月・オールスター)もプロペラは師匠の古賀(武日児=福岡・20期、引退)さんに、これを持って行けと渡されたもの。努力は全くしていませんでした(笑い)」

 選手としての自覚が芽生えたのは2007年7月、艇王・植木通彦(福岡・59期)の引退と2011年、上滝和則(佐賀・60期)の選手会副会長(現在は会長)就任だった。九州の2大巨頭が現場を離れたことで、瓜生が九州の第一人者になったばかりでなく、上滝には「九州を頼む!」と後を託された。

「2人にはお世話になったし、上滝さんはエンジンを出せない若手がいたら、整備を教えるから見ていろ! と整備の実演をする人だったから、自分も整備に取り組むようになりましたね」

 それ以降、若手の模範として、プロペラ調整と整備をきっちりやってからレースに臨むというルーティンを確立し「SGを2回、3回と勝てるようになりました」。才能に努力が加わった効果はてきめんだった。

「クラシック」の舞台となる福岡(博多)では2016年にSG「ダービー」で優勝して以来、13回走って優勝がない。近況は苦手意識があるのかと思われたが「抽選も実力のうちだけど、いいエンジンを引いていないんで。確かに博多の〝うねり〟は手ごわい。でも、エンジンが仕上がれば、うねりは気にならなくなるんですよ。実際、福岡3場のうち、一番結果を残しているのは博多ですから」と言い切る。

 なるほど福岡では通算12VのうちSG3勝、GⅠ3勝と実績は抜群だ。強敵になりそうな若い世代に対しては「最近の若い選手はうまいですよね~。自分もターンをまねたりしています(笑い)」と余裕さえ漂う。台頭は認めるが、あっさり負けるとも思っていないのだろう。「クラシックはまだ優勝がないんで頑張ります!」。〝永遠の天才〟が出陣の時を迎えた。

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