【江戸川GI「開設59周年記念・江戸川大賞」(5日開幕)】全国一の難水面・江戸川を知り尽くす男・石渡鉄兵(39=東京)が「江戸川舟券攻略法」を本紙読者にレクチャーする。

<舟券攻略3つのポイント>全国で唯一の河川コース。風だけでなく潮の流れがレースを大きく左右するため、24レース場で最も難しい水面と言われる。当然、水面が荒れると舟券の予想も困難。そこで本紙は江戸川キング・石渡に舟券攻略の3つのポイントを挙げてもらった。儲けたい人は、これを読め!

ポイント1=「波」

 今大会のキャッチフレーズが「難関突“波”」であるように、選手はいかに波を乗りこなすか?が生命線。「航行船が通った後は全速ターンができないほど荒れる。いつ波が出てもいいように対応することが大事」と石渡は強調する。

 つまり、舟券を買う側は「波に乗れる選手」「乗れない選手」を見極めることが最重要課題なのだ。

 そこで本紙は独自に「波番付」を作成してみた(別表参照)。これはあくまで「波」の得手不得手を表したもの。当地成績と、波に乗れるか否かは別問題なので要注意だ。

 石渡と並ぶ両横綱の一角・荒井は自他共に認める江戸川巧者。「調整の話が一番合う」と石渡も一目置いている。出場回数こそ少ないが、鎌田も波に乗れる。まず舟券を買う前に、この番付を頭に入れよう。

 その上で周回展示も要チェック。「よーく見るとこわごわと乗っている人は分かります。逆に乗りやすそうに回っている人は絶対に結果が出ている。水面が悪いときほど、乗り心地が大事ですね」。コメント欄で「乗り心地がいい」「乗りやすい」と言っている選手から狙うのも手だ。

ポイント2=「新セオリー」

 今回の攻略法のメーンがこれ。江戸川で重要な「潮」と「風」のパターンは大きく4つあり、潮が2M→1Mに流れる「追い潮」、逆の「向かい潮」。それぞれに「追い風」と「向かい風」という状況が加わる。

 一般的に「追い潮で追い風」はイン有利、「向かい潮で向かい風」はダッシュ有利というセオリーがあるが、石渡は「実はセオリーと逆の現象が起きている気がする」と指摘する。選手心理を踏まえた解説は以下の通りだ。

「追い潮で追い風だと、インの選手は早めにレバーを落とさないと前に流されてターンMを外してしまう。その意識が強すぎて、早くレバーを落とし過ぎてまくられるケースがよくあるんです。逆に、まくりを警戒して握って回るとズボズボと差される。どのタイミングで落とすか?がすごく難しいんですよ」

 追い潮で追い風の状況では、思い切ってインを飛ばして買うべし! これぞ江戸川キングが推奨する新セオリー。ちなみに、初日と2日目は全レースが向かい潮、3~4日目は前半戦が追い潮、5日目は9Rまで、最終日は10Rまで追い潮となる。この季節は基本的に「追い風」のため、大会終盤は石渡が指摘する「追い風、追い潮」のパターンとなる公算が大きい。

ポイント3=「3着流し」

 全国24レース場にはそれぞれ決まり手の特性がある。まくりが多い戸田、差しが多い平和島などが有名だ。では江戸川は?と石渡にぶつけると「抜きですかね」と即答。

 さっそく過去の決まり手を調べてみると、やはり江戸川での「抜き」(道中逆転)の多さはダントツ。他場では決まり手全体の7~10%だが、江戸川は14%と頭一つ抜けている。

「2Mは逆転が多い。後ろにいてもチャンスがあると思って走っています」。当然、2~3着も目まぐるしく入れ替わるため「3着は流し」をお勧めしたい。