ボートレース大村のGⅠ「第67回九州地区選手権」が8日に開幕した。初日メインの発祥地ドリームは地元の原田幸哉(45=長崎)がイン逃げ快勝で開幕戦を無事に白星で飾った。「思ったより悪くなかった」と安堵の表情を浮かべながらエンジン気配も上々で2日目(9日)以降もシリーズの顔となれるか期待が高まる。

 予選スタート組では山田康二(33=佐賀)が初日唯一の連勝発進を決めた。「スリット付近は余裕がある」とエンジンの推進力は強めだ。昨年のグランプリ男の峰竜太(35=佐賀)も弟子の山田に負けじと豪快なまくり差しで白星発進。「自分のエンジンは底辺」と機力は変わらず劣勢ながら艇界トップ級のターン力を駆使して2日目12Rのカステラドリームは主役を張る。

 他では近況絶好調の松田大志郎(33=福岡)に注目したい。今期(2020年11月~21年4月)のここまで成績は、9節の出走で実に7優出3Vと圧巻の数字を残している。初日1回走りとなった6Rでも5コースからコンマ06の好スタートを決めると、先行する田頭実(53=福岡)に競り勝ち2着に食い込んだ。

「エンジンはいいと思うし、足自体は悪くない。ただ、まだしっかりとは合わせ切れてない」と前検から感じている違和感は課題としてあるものの、いきなり舟券に絡むあたりは最近の好リズムのなせる業だろう。

 当地水面も昨年9月、12月の一般戦で連続V中と相性はいい。前回当地戦でも凡機をV機まで仕上げた手腕は今節でも発揮されるはずだ。

 GⅠVは2016年のとこなめ「ヤングダービー」で達成しているが、そろそろフル世代が参戦するシリーズで2つ目のタイトルが欲しいところ。今節はチャンスだ。