ボートレースからつのGⅠ「全日本王者決定戦(開設67周年記念)」は26日、白熱の準優3番勝負が終了し、最終日(27日)12R優勝戦で覇を争う6人が出揃った。

 直前の尼崎68周年を制し、GⅠ連続V、並びに当地周年連覇に挑む1号艇の丸野一樹(29=滋賀)が人気を背負うが、穴党にお勧めしたいのが4号艇の安達裕樹(37=三重)だ。

 予選4日間のスタートタイミングはコンマ06~16と実に安定していたが、準優10Rでは「自分のタイミング不良」と苦笑いのコンマ30の艇団遅れ。スリット隊形を見た瞬間は〝引き波の藻くずと消えるに違いない〟と思われたが、ドラマはそこから始まった。

 勝負どころの1周1Mでは上野真之介(32=佐賀)に外を行かれ、磯部誠(30=愛知)と上村純一(40=群馬)には内を差されながらも、しっかりブレーキをかけて残すと、復活走の始まりだ。

 2Mで上野を弾き飛ばして上村、磯部との2着争いに加わり、もつれにもつれた死闘を展開、ゴール寸前で両者に先着して優出切符をもぎ取った。「あの展開から追い上げられたのだから、やっぱりエンジンがいい。今節はプロペラ調整を少しやったぐらいだけど、回ってからの足が良くて伸びも負けない」と、エンジンの仕上がりは問題なし。

 この36号機は優勝戦に同乗する古賀が、正月レースで駆り「エース機とも遜色なかった」というシロモノで、今節も存分にその底力を発揮している。4号艇で迎える優勝戦は進入コースこそ不確定ながら、古賀マークは絶好のポジションのはず。2009年12月の津57周年以来、2度目のGⅠ奪取をもくろむ。