ボートレース児島の「ファン感謝3Daysボートレースバトルトーナメント」は最終日の11日、第12Rで「ファイナル」が行われた。

 大外枠6号艇・田村隆信(徳島=42)の前づけ策が風雲急を告げたが、イン発進の1号艇・片岡雅裕(香川=34)がトップスタートから逃げ切り快勝。今年初V、通算23回目の優勝を飾った。


 初日10Rの「トーナメント」では、1号艇にもかかわらず柳沢一(愛知=39)に差されて2着。ファイナルも6号艇の田村が〝前づけ宣言〟を発していただけに不安要素もあった。

 しかし、フタを開けてみればイン圧勝劇だ。

「100メートルからの起こしは想定していたし、スタート(コンマ12)もそれぐらいだと思って全速。スリットの隊形を見てホッとしました」

 1Mを回る前に勝利を確信するクソ度胸の持ち主。GⅠ初V(びわこ65周年記念=2017年)もインから堂々の逃げ切りだったが、この度胸をSGで生かすには「もっとエンジンを出さないと…」と仕上げが課題だという。

 この日のレースも「自分好みのターン回りに仕上げられたし、自分のターンができた」と言いながら「90点」の自己採点なのは「もっとエンジンを出せれば満点だった」と目指すレベルが高いから。

 2021年は「SGを勝ちたい」という目標に向かって、整備にプロペラ調整に、片岡の試行錯誤は終わらない。