ボートレース浜名湖のGⅢ「クイーンズクライマックスシリーズ」は30日、準優3番勝負を行い、大みそかの最終日第11Rで争うベスト6が出揃った。メンバーは次の通り。

1号艇・海野ゆかり(広島=47)39号機(34%)

2号艇・山川美由紀(香川=54)19号機(35%)

3号艇・竹井 奈美(福岡=31)45号機(26%)

4号艇・長嶋 万記(静岡=39)62号機(29%)

5号艇・渡辺 優美(福岡=28)54号機(35%)

6号艇・塩崎 桐加(三重=28)29号機(26%)

 もっとも注目したいのが、19号機を駆る山川だ。1号艇で登場した準優8Rは楽勝ではなかったものの、手堅く勝ち切った印象だ。「4、5日目とインコースが勝てていなかったし、1Mは慎重になりましたね」と、スピードを落として回る形だったが、ベテランらしいクレバーなレース運びだったといえるだろう。

 僅差だったのは走り方だけでなく、2、3着の塩崎や谷川里江の気配が良かった影響もあり、自身の舟足も上々の仕上がりだ。4日目はやや調整を失敗した部分もあったとのことだが、準優戦ではしっかり立て直し「ペラをきれいに叩いて焼きを入れた。起こしに違和感はないし、スロー発進からの方がいい足。1マークで失敗しても前にいた。風が吹いても乗りやすかった」と、さすがの調整手腕を発揮。クイーンズクライマックス本戦組とも互角以上の素性を持つ19号機の底力を引き出している。

 スタートも準優はコンマ07と山川らしい好タイミングで決めた。「ダッシュは行き切れていないが、内だったら大体行けると思う」と、優勝戦も2号艇だけに、こちらも心配なしとみていい。

 クイーンズクライマックスには過去6回出場。シリーズではなく本戦の常連といえる存在だが、シリーズ戦回りとなった今節にかける思いも強い。年明けの2021年前期こそA1に復帰するが、今期はA2ランク。2月のびわこW優勝戦でのケガもあり、2か月以上の休養を余儀なくされたこともあった。「フライング休みもあって、あまり走れていない。いい年ではなかった。苦労したから、今節は〝ごほうび〟かな」。苦難の2020年だったが、最後を笑って〝上書き〟したいところだ。