【ボートレース】島村隆幸は差しよりまくり「常に攻めていきたい」

2020年12月17日 15時54分

島村隆幸

【今が〝旬〟 このレーサーに乗れ】

◇島村隆幸(30)徳島支部109期

 今年は地元・鳴門の正月シリーズを制して幸先いいスタートを切った。5月にはまるがめと宮島、9月は蒲郡、11月は三国と優勝を積み重ね、ここまで自己最多の年間5Vとなっている。来年1月から適用される2021年前期勝率も7・13とキャリアハイの数字を叩き出した。

「たまたまです。調整がうまくいっただけ。ただ、4Vした時に、もしかしたらクラシックに行けるチャンスがあると思い始めました」と来年3月に福岡で開催されるSGクラシック出場も視野に入ってきた。
 
 年間優勝回数が選考基準となるクラシック。6Vなら当確。5Vの選手は年間勝率の勝負となる。現時点で島村はボーダーライン付近。年内のラストチャンスとなる20日開幕の宮島で優勝すれば6VとなりSG初出場が確実となる。また、優勝できなくても少しでも勝率を上げておけば、出場権がゲットできる可能性も高くなる。

 デビュー10年目でのSG初出場も確実に近づいている。この要因となっているのはズバリ「スタート力」だ。昨年のスタートタイミングの平均タイムは0・14秒、今年は0・13秒。わずか0・01秒の差だがスタートタイミングが勝負に大きく影響するボートレースでは大きな進歩だ。

 実はスタートには苦い経験がある。デビュー4年目の2015年8月に住之江で初Vを飾ると2016年には年間4Vと飛躍。徳島のホープとして大きな期待も背負ったがフライングが重なったことでB級に降格するなど出世街道から遠のいた。

 しかし、この試練を見事にプラスに変えた。「スタートで苦労した分、何かを変えないといけないと思いましたね。自分なりにスタートのやり方を変えました。今年はフライングをしてないし、事故も少なくなりました」と手応えもつかみつつある。

 次のステップは大舞台で結果を残すことだ。GⅠの優勝戦進出は2018年のまるがめ地区選、2019年の大村67周年の2回。今年は8節、GⅠに調整したが一度も優勝戦に駒を進めることができなかった。「僕自身が変わったことはありません。成績に左右されているんです。だから弱いし、SGにも行けていない。ポテンシャルがないだけです。それに強い人とターンがうまい人とは違う。自分もスタートとターンでは戦えると思う。ただ、それだけでは勝てない」とトップレーサーとの差を肌で感じている。

 もちろん現状にとどまっているつもりは全くない。「主流は差しだけど、まくった方が見ててお客さんも気持ちいいと思う。常に攻めていきたい。調整面が合えば勝負できる。上に行きたい気持ちは常に持っている。もっと強くなりたいです」と力強い口調で語る。

 見た目は寡黙なレーサーだが、心の中では熱い思いをたぎらせている。

◇しまむら・たかよし=1990年12月15日生まれ。徳島支部所属の109期生。高知県出身。2011年11月の鳴門でデビュー。初勝利は12年4月の鳴門。15年8月には住之江でデビュー初優勝を飾った。通算15V。同期には大上卓人、丸野一樹、永井彪也、水野望美らがいる。