【若松PGⅠ・GⅠ初制覇を狙う若手レーサー】ボートレース若松のプレミアムGⅠ「第2回ボートレースバトルチャンピオントーナメント」が3日に開幕する。一発勝負のトーナメント方式とあって出場選手は「誰にでもチャンスがある」と目を輝かせている。特にGⅠ優勝経験がないレーサーにとっては気合倍増だろう。今回はGⅠ初Vに燃える若手レーサーにスポットを当てた。

◇木下翔太(29)大阪支部・108期

 2016年4月の津64周年記念のGⅠ初優出から、ここまで12回、GⅠで優勝戦に駒を進めながら、あと一歩、栄冠には届かない。

 昨年大会は1回戦を3着で勝ち抜いたが、準々決勝は4着で惜しくも敗退。2度目の挑戦に向けて「いつも集中して走っているが一走一走、より集中して走らないとダメだと思っている。ギアを一段上げていきたい」と昨年の経験を踏まえた上で気持ちを引き締めている。

 今年もGⅠで2度、優出しているものの昨年はGⅠ2優出に加えてグラチャン、ダービー、GPシリーズとSGでも3度、優出と躍進の一年だった。それだけに今年こそGⅠ、SG戴冠の期待がかかっていたが、ここまでは実現できていない。

「2か月休んだこともあるけど…。去年はいい経験ができたのに、今年は記念で結果が出なかった。エンジン出しに苦心している部分もあるが、一番はメンタルだと思う。モチベーションの部分で甘いところがあって、今年はイケてなかった。空回りしたこともあったし、いろいろ難しいですね」と苦悩の日々を回顧する。

 それだけに今大会への思いは強い。「来年につながるレースがしたい」――。GⅠ初戴冠をさらなる飛躍のきっかけにするつもりだ。

◇大上卓人(30)広島支部・109期

 2018年に年間5Vで昨年3月の戸田クラシックでSG初出場。戦うステージを1ランク上げた。そして今年10月のびわこ秩父宮妃記念でGⅡ初V。次なる目標は「もちろんGⅠを勝ちたい」とキッパリと言い切る。

 昨年大会は1回戦を3着で突破したものの準々決勝で6着敗退。「エンジンがすごい大事だなと感じましたね。4日間シリーズだが、すごい人と一緒に走るし、どの枠でもいいレースができるように頑張りたいです」と意気込む。

 舞台は若松。「風が強くて、Sに潮が影響するので難しい。ただ、自分はSが武器の選手だし、そういう条件だからこそSが生かせると思って頑張りたい。強気に攻めて行ける立場だし、思い切って戦いたい」。GⅠ初Vに向けて果敢に仕掛けていく。

◇上田龍星(25)大阪支部・117期

 9月のびわこヤングダービーで優勝戦絶好枠を手に入れながらGⅠ初Vを逃してしまった。「優勝戦1号艇で負けたのは悔しいと言えば悔しい。でもそれは仕方ない。自分にはまだ機会があるのでリベンジしたい」と雪辱に燃えている。

 昨年1月の多摩川3daysバトルトーナメントで優勝戦6着とトーナメント方式でも結果を出している。「あの時は、いいエンジンを引けましたね。枠も展開も良くて、そのまま最後まで行ってしまった感じ」と振り返る。今大会も「早く仕上げられたら、とは思います」と快速仕上げで勝負に出る。