ボートレース福岡のGI「開設67周年記念 福岡チャンピオンカップ」は12日、予選最終日となる4日目を終了し、5日目(13日)10~12Rで争われる準優勝戦に臨む18人が出揃った。

 予選トップ通過したのは4日目前半もまくって快勝し、7戦4勝の活躍を見せる寺田祥(山口=42)。2位は4日目12Rでしっかり展開をとらえた前本泰和(広島=48)。3位が節一級の噴きを見せている吉川元浩(兵庫=48)。この3人が準優1号艇を獲得し、人気を背負う。地元の瓜生正義(福岡=44)は前本、吉川と同じ得点率ながら上位着順差で4位となり、準優1号艇獲得とはならなかった。

 激戦必至の準優で注目したいのがGⅠ・8節目にして初の予選突破を果たした佐藤博亮(愛知=32)だ。佐藤のここまでの道のりは紆余曲折で、選手生活7年にして切ったフライングは14本。すでに4度のF2を経験しており、2018年後期には勝率が3点台まで落ちた〝地獄を見た男〟なのだ。

「自分は地元でのフライングが多いし、勝負がかかると気持ちが先走ってしまうんでしょうね。期初めには『今期は切らないように』と思っているんですけどね(笑い)。フライングを切っていいことは一つもないし、ホント地獄です。なので、そろそろ気持ちをセーブして走ろうとは思っています」

 それでも、4日目まで6走の平均スタートタイミングはコンマ14なのだからスタート巧者ではある。加えて今節は機力も充実。準優に乗っただけではなく〝その先〟が見えているといっても過言ではない。

「4日目も調整は合っていました。同乗した選手に『出ているね』と言われたし、出足、行き足が良くて、走っていて余裕がありますね」

 タッグを組む62号機は近況下り坂だとみられていたが再上昇。そして、師匠の平本真之(愛知=36)は先日の地元・とこなめ67周年で優出2着と威厳を示した。「しっかりレースをすればチャンスはあるので、平本さんにいい報告ができるよう頑張ります!」

 今度は弟子が優出で恩返しをする番だ。