ボートレース三国のルーキーシリーズ第21戦「スカパー!・JLC杯 三国プリンスカップ」は6日、予選前半の2日間が終了した。

 前半戦を首位で折り返したのは島村隆幸(徳島=29)。オーバーエイジ枠参戦の島村は通算14Vの実績でルーキーたちを圧倒、巧腕を発揮して4戦オール2連対と準優好枠獲得へひた走る。

 一方、初日後半から日またぎの連勝でリズムアップしてきたのが金児隆太(群馬=33)だ。2日目は10Rに1号艇で登場して逃げ快勝。もっとも、レースではコンマ11のトップスタートから飛び出した2コースの吉川貴仁(三重=27)が強烈に攻め込んできた。いったんは差しが入ったように見えたがこれを何とかしのぎ、勝利をモノにした。

 レース後は開口一番、「エンジンに助けてもらいましたね」と冷や汗をぬぐった。「伸び切ればそれなりにいいけど手前の回転が不足していて重さがある。結果が1着なのでこのまま乗るか、思い切って調整するか悩んでいます」と調整の方向性を定め切れていない。

 金児が調整を悩むのには理由がある。今節の相棒54号機は前節のVエンジン。それもSG7冠の名手・太田和美(大阪=47)の手で上位級に仕上げられた快速機だからだ。前検日のスタート特訓から評判が高かったことが自分流の調整に踏み切れず、重圧になっている様子だ。

「何よりも自分が乗りこなせてないというのが本音です。でも焦らずに、エンジンのベースを大事にしながら仕上げていきます」と前を向いた。

 3日目は8Rで最も不利とされている6号艇が巡ってくる。準優好枠争いに踏みとどまるためにも大敗は許されない。快速機をどう乗りこなすか、若武者のレースぶりに注目したい。