【開設57周年記念・戸田グランプリ:水面攻略法】1マークが極端に狭い戸田はインが弱く、ダッシュが利く。イン逃げ全盛の昨今だが、当地ではまくりが面白いように決まる。この魅力たっぷりの水面を地元ホープ・黄金井力良、須藤博倫に解説してもらった。

【1コース】勝利に一番近い絶好枠。しかし、戸田のインに限っては条件が揃わないと致命傷になる。須藤は「とにかく行き足が必要」といい、黄金井は「スタートがすべて」と証言。1Mが狭い上にターンマークがスタンド側に振ってあるため、先マイするには外に張り出し気味に走らないといけない。写真を見ればインの航跡が他艇より長いのがお分かりだろう。この余計な距離を補うには「S」と「行き足」が必須なのだ。

【2コース】基本は差しだが、他場に比べて「ツケマイ」がよく決まる。「ここではインは落として回ることがほとんど。だから、それを見越して一気に握ることがあります」。いわゆる2コースからの直まくりである。当地エースの桐生順平がよくこの戦法を取る。また、外が攻めてインが抵抗したときの定番の「差し」も考慮しなければならない。この2コースの戦法を決め打ちして舟券を買うのも一手だ。

【3コース】戸田3コースは1マークブイまで最短距離(須藤)にあるということを常に念頭に置いておきたい。従ってスリットで先制すれば容易に先マイが可能となる。もう一つ「2コースが握ったときに差す準備をしないといけない」。これも戸田ならではの特徴だ。1マークまでに臨機応変に対処するためにもここでもスタートと行き足が最重要となる。

【4コース】4カド=青いカポックは当地の主役。「Sさえ行けばチャンスある」というように、伸び抜群のB級選手が格上レーサーをまくりで沈めるのは日常茶飯事。「展示タイムは他場より重要。それまでの成績が悪くても伸びさえきていれば狙えますね」。そしてまくった後も大事だ。「戸田で無理やり締めまくりにいくと、バックで思いのほか膨らんでしまう」。いくら伸びても回り足がイマイチなら5、6が突き抜ける展開も考えておきたい。

【5コース】4コースが締めてまくったときの「まくり差し」が主体。いわゆる「ごっちゃん差し」だ。しかし、当地の5コースは「(1Mが広い)浜名湖のインコースくらいの感覚」(黄金井)というほどターンマークが近く感じるようだ。「伸びていれば自力もある。センターの選手がS遅ければ買いですね」。まずは展示タイムを注視しよう。

【6コース】ボートレースで最も不利とされる大外枠も当地ならチャンス十分。他場よりもターンマークが近いからだ。展開待ちが基本だが、5コースがまくったり「内がゴチャつけば抜け出していける」。そこで大事なのは、やはりSだ。「6コースで半艇身も遅れたら5コースにはねられて何もできない」。的確なSを決め、4、5枠に鉄砲玉がいたら…。そのときはアタマまで!

※ボートレース戸田=埼玉県戸田市戸田公園8—22
◇JR埼京線戸田公園駅・京浜東北線川口駅西口、東武東上線成増駅北口、都営地下鉄三田線高島平駅から無料バス運行