ボートレース蒲郡のGⅢ「オールレディース ガマの女王決定戦」は22日に予選2日目を終了した。

 序盤戦を終えて岩崎芳美(徳島=48)が唯一オール2連対をキープして堅調に運んでいる。

 初日ドリーム組の田口節子(岡山=39)、松本晶恵(群馬=33)の両者も4戦してオール3着以内とまとめており、機力上位を形成している。

 伏兵陣の中で一番の活躍を見せているのが地元の大ベテラン・鵜飼菜穂子(愛知=60)だ。2日間を終えて2、1、4着の成績で3戦2連対。2日目第1Rではインからスタートでやや立ち遅れ、センター勢にまくられてしまったが、「回り足がすごくいい」とパワーの後押しを味方に追い上げ、2Mを小回りして逆転で首位奪取。地元ファンを喜ばせた。

 この白星は4月18日のとこなめ以来、今年2勝目。60歳11か月での勝ち星は自身の持つ歴代女子最年長勝利記録を更新した。

 勝っても負けても常に饒舌なベテランは勝利の余韻も手伝ってか、自然と声のトーンも弾む。

「自分の記録を更新しただけだし、特別な感じはないわよ。男子選手は70歳を過ぎても勝ってる選手(高塚清一、静岡=73)がいるんだからね。この記録もいずれ日高(逸子、福岡=58)か谷川(里江、愛知=53)に抜かれるでしょう。最近は女性の方が平均寿命が長いんだし、私も80歳ぐらいまで走れるよう頑張っちゃおうかな」と冗談を交えて豪快に笑い飛ばしていた。

 鵜飼は現役女子最年長レーサー。進入で積極的に内寄りを狙って動くことが多かったことから時に「インの鬼姫」と形容されることもある。座右の銘は「実るほど頭を垂れる稲穂かな」。レース内容とは裏腹に陸の上では常に謙虚たれ、をモットーにしている。