【びわこボート・プレミアムGIヤングダービー(17日開幕)カウントダウンコラム「新時代への疾走」(1)】ボートレースびわこのプレミアムGⅠ「第7回ヤングダービー」が17日に開幕する。今年9月1日現在で満30歳未満の選手=将来を嘱望された若手レーサーが全国屈指の難水面で激戦を繰り広げる。直前連載「新時代への疾走!」では様々な思いを胸に戦いに挑む若手選手に迫る。第1回は今大会の中心勢力となる114期と115期の主導権争いにスポットを当てる。

 最大勢力は最多8人の114期。7人の115期が続く。出場人数の多さはその登録期のレベルの高さの証明だ。114期と115期が現在の若手世代をけん引する存在ということになるが、今大会で活躍して主導権を握るのはどちらか――。

 114期のエースは羽野直也。2017年10月の大村65周年記念でGⅠ初制覇、実績は上位だ。18年は優勝ゼロに終わるなど不調もあったが近況は「昨年や一昨年と比べるとだいぶいいと思う」と上昇ムード。「同期で一緒に頑張りたい。地元・滋賀支部の松山(将吾)を筆頭に僕も年下だけど引っ張っていきたい」と114期の“強さ″をアピールするつもりだ。

 井上一輝も昨年4月に福岡で初優勝すると8月には大阪支部の強豪が集結した住之江のお盆レースでも優勝と力をつけた。「同期が8人もヤングDに出場できるのは114期全員高い目的意識を持っているのも理由の一つかも。特に松尾拓や西野雄貴の意識が高かったので、それが同期全員にいい影響を与えたと思う」とハイレベルの秘密を明かす。

 115期は出場7人中5人がA1。出場52人の中で、A1は23人と半数以下ということを考えると115期のレベルの高さがうかがえる。

 中でもGⅠウイナーの仲谷颯仁と関浩哉が中心となる。仲谷は18年2月の若松・九州地区選でGⅠ初V。20年前期はF禍による出走回数不足でA2に降格したが20年後期はA1に復帰。8月の下関メモリアルで準優に駒を進めるなど、主戦場はすでにGⅠ、SG。ここでは地力上位の存在だ。

 関は18年の浜名湖ヤングDでV。昨年覇者の永井彪也がF休みのため、複数回Vのチャンスがあるのは関だけ。「永井さんは出られないし、勝ちたいですね」と大会初となる2度目のVを狙っている。114期に対しても「何だかんだ意識してますね。勝ちたいと思ってやってます。同期、同い年はポテンシャルの高い人が多い。メモリアルの颯仁は応援しがいがありましたしね」とライバル心もチラリ。

 114期と115期の主導権争いの行方は大会のV戦線にも大きな影響を及ぼす。※次回は「最強支部・大阪の誇り」