ボートレース平和島で6日間にわたり行われていた「創刊60周年記念 第34回東京スポーツ賞」は2日、最終日が開催された。12Rでは優勝戦が争われ、イケメンレーサーの小林泰(35=東京)が逃げ切り快勝。2019年8月の蒲郡一般戦以来、自身通算6Vとなる今年初Vを決めるとともに、地元初優勝を成し遂げた。

 1日に関東地方が梅雨明けとなったが、小林にとってはこの気温上昇が大敵となっていた。序盤のハイパワーが消え、中堅レベルの舟足になっていたのだ。5日目の準優勝戦も勝つには勝ったがそれでも薄氷を踏むような勝利。ただ、地元初Vに懸ける気合は誰にも負けなかった。

 インからコンマ04のギリギリを攻める気迫のスリットで1M先マイ。桑原将光(35=東京)、山谷央(47=東京)の攻めを封じて独走Vを決めてみせた。

「(東京支部の選手は)みんな地元で勝ちたかったでしょうし、スタートはきわどいと思ったけど全速で行きました」と渾身のスタートを決めての〝圧逃〟だ。

 レース後には山谷から「完璧だったね。(自分は)全然ダメだった」と祝福を受ける姿も。

「優勝戦はすごく緊張しました。地元のどこかで優勝したかった。平和島が一番多く優出しているので確率が高いかなと思っていました。優勝できてホッとしています。足に関してもペラとギアケースの調整で序盤ほどではないけど、重いなりには進んでいました」と笑顔で話すと「夏場で勝率を落としてしまっているので、まずは勝率を上げていきたい。これを機にもっと優勝できるように頑張ります」と今後の活躍を誓った。

 小林は1984年11月9日生まれ、東京支部の99期生。その端正なルックスから、イケメンレーサーとして人気を博す。2016年に桐生で初V、今回が通算6回の優勝。13年には人気女子レーサーの永井聖美(東京=41)と結婚、艇界を代表する美男美女カップルと話題となった。