22日、ボートレース住之江のヴィーナスシリーズ第9戦「大阪スポーツ賞 第31回アクアクイーンカップ」は予選3日目を終了した。

〝新興勢力〟の活躍が目立っている今シリーズだが、序盤戦を3連勝とにぎわせた上田紗奈(大阪=24)は、この日の8Rで5着に敗れ、連勝ストップ。代わって台頭してきたのが戸敷晃美(福岡=23)で、ここまで5戦3勝の大躍進! そしてもう一人、存在感をアピールしているのが来田衣織(兵庫=24)だ。

 ここまで4戦して3、1、3、1着とトップレーサー並みの力強い航跡。3日目6Rでは1号艇からきっちり逃げ切り快勝。しかも、退けた相手がシリーズリーダー・土屋南(岡山=23)たちだっただけに、価値ある1勝と言える。レース後は「メチャクチャうれしいです。人生2度目のイン逃げを決めました」と会心の笑みを浮かべた。

 キャリアが浅いだけに不慣れなイン戦には不安もあったが「レース前に中村桃佳さん(香川=27)からアドバイスをもらったのが大きかった。これからは大丈夫です」と自信の表情もみせた。もちろんエンジンも良くなければ、これほどの好成績は残せない。「伸びがいいし、握った反応もメチャいい。(スピードを)落としても回っても、ちゃんと(回転が)上がってくる。出足が良くて上位クラス」と申し分ないデキだ。

 この急成長は日頃の努力も大きい。「丸野一樹さん(滋賀=28)が通っているパーソナルジムに通って、私も体を鍛え始めました。その結果、旋回が良くなってきました。体を動かすようになって、ネガティブなことを考えなくもなった」と手応えを感じ取っている。

 4日目11Rは2号艇での登場。これまでは一度も予選突破の経験がないものの、今のこの勢いなら、念願の準優勝戦進出もガッチリと手に入れそうなムードだ。

※きた・いおり=1996年4月4日、兵庫出身の24歳。2017年11月に尼崎一般戦でデビューした121期生。19年1月・尼崎の男女W優勝戦で初1着を飾り、節間2勝を挙げた。師匠はSG3Vの強豪・魚谷智之(兵庫=44)。