平本「あのフライングで吹っ切れた」

2012年06月14日 10時00分

【ボートレース芦屋:SGグランドチャンピオン決定戦(19日開幕)】新ペラ制度になって2つ目のSG=グランドチャンピオン決定戦が19日からボートレース芦屋で開催される。従来と何がどう変わったのか、明確な結論はまだ先だが、いくつかの顕著な傾向はある。一つは記念戦初Vラッシュであり、もう一つは技巧派の復活だ。広い芦屋の水面で、その2つの要素を満たして活躍する予感たっぷりのボートレーサーを紹介する。そのトップバッターを務めるのは昨年のグラチャンで優勝戦1号艇をつかんだ平本真之(28=愛知・96期)。

「ヘコんではなかったけど、ひきずりました。お盆前くらいに優勝するまでしばらく成績が落ちましたからね」

 昨年児島グラチャン。1号艇で優勝戦に臨んだがスタートで遅れ、瓜生正義のまくりに沈んだ。

「瓜生さんを警戒し過ぎた。あの日は朝にセッティングを決めてからは試運転も特訓も出なかったんです。相手の足を見ると余計プレッシャーになるんじゃないかって。そしたら展示でSが届き過ぎて…。本番はためて行ってああなった」

 一流とそれ以外を分かつのが自分のミスを糧にできるかどうかだとすれば、平本は間違いなく一流。それを証明したのが大本命として臨んだ新鋭王座でFを切った直後、同じ芦屋の周年だった。

「あの(新鋭王座での)Fはボクのキャリアで一番納得できた。節間はとにかく気負っていたけどあれで吹っ切れていいレースができた。その流れで臨めましたからね」

 2号艇で出走した優勝戦。ここであの、児島での屈辱が生きた。

「(1号艇の)三井所さんも初優勝がかかっていました。児島の自分を思い出してプレッシャーだろうなって。でもボクは無心で乗れた。(優勝は)その結果だと思う。優勝して? ものすごく変わりましたよ。気負いがなくなって今じゃ記念のほうが楽しいくらい(笑い)。それにダメなときはダメだって思えるようになった」

〝割り切り〟ができるようになってまた一歩階段を上った平本。プライベートの充実も好循環をもたらしている。

「子供が生まれるんです。実は予定が24日(優勝戦)前後。運に恵まれれば上にいけると思う。優勝目指します」

☆ひらもと・まさゆき=1984年5月5日生まれ。愛知県在住。2005年5月蒲郡タイトル戦でデビュー。2走目に初勝利。初優勝は08年常滑一般戦。GⅠ初Vは今年2月の芦屋周年記念。昨年のグラチャンでは優勝戦1号艇ながらインからS遅れて(6)着惨敗。SGは過去2優出。通算優勝7回。96期の同期に新田雄史、篠崎元志、魚谷香織ら。妻は旧姓・栃原さやか。血液型=A。