【住之江SG「第34回グランプリ」&徳山プレミアムGI「第8回クイーンズクライマックス」=カウントダウンコラム(10)=注目レーサー】

★峰竜太(GP4位=34、佐賀・95期)=史上4人目のグランプリ連覇に向けて「あまり意識してないけどチャンスが巡ってきたのだから優勝したい」と闘志を燃やしている。

 昨年は涙のGP初制覇。「昨年のGPを取って自信がついた」と、さらに進化している。ただGPまでの道は平坦ではなかった。8月の大村SGメモリアルの準優でF。これでダービー、チャレンジカップは選出除外となった。「勝たないといけないという責任感の方が強い」と出場ではなく優勝が目標の峰にとってSG2大会を棒に振ったことは痛恨だ。

 それでも5月の福岡SGオールスター優出など今年前半の貯金と10月の若松GⅠ67周年記念Vで賞金を加算して賞金ランク4位、トライアル2ndと好位置での出場を決めた。2020年前期適用勝率も自己最高の8・76。19年前期から3期連続、通算6度目の勝率トップと地力上位であることは間違いない。

★松本晶恵(QC4位=32、群馬・98期)=今年は4月下旬から、とこなめW優勝戦↓びわこGⅢオールレディースと連続V。しかし、その後は「夏場に入って秋口まで良くなくて、レース内容も近年で最悪だった」という。そんな中でも8月の蒲郡PGI・レディースチャンピオンで優出((4)着)と勝負強いところを見せつけた。

 もともと夏場は苦戦するタイプで「冬場の調整は嫌いじゃない」と冷えた時の方が調子はいい。現に10月の桐生GⅢ・オールレディースで優勝、11月の地元GⅡ・レディースチャレンジカップは準Vときっちり調子を上げてきた。

 QC2Vは松本だけ。さらに今回は連覇もかかる。「(連覇は)できたらいいけど、変に意識しても選手人生でいいところはなかった」と自然体で臨む。舞台の徳山は「好きです」と話すように2017年以降の勝率も7・30と実績十分だ。年末に3度目の晶恵スマイルがはじけるか――。視界は良好だ。

★寺田千恵(QC5位=50、岡山・65期)=QCの歴史の中で唯一の「皆勤賞」だ。大山千広、遠藤エミ、小野生奈ら若手女子も台頭する中で女子トップレーサーとして走り続けている。

 今年3月には地元・児島GⅡレディースオールスターでV。2015年11月の芦屋GⅡレディースチャレンジC以来のビッグタイトル制覇に「今年はやっちゃうんじゃないかな。全部取っちゃるぐらいの勢いがあった」と振り返る。

 しかし、その後の優勝は5月の下関GⅢオールレディースの1回だけ。それでも「温水パイプが外れたころからおかしくなって自分を見失いかけた。でも、いいエンジンを引いた時は、そこそこ優勝戦に乗った感じ」と地道に賞金を積み上げて年末の大舞台までたどり着いた。

 徳山は07年にGⅠ初V(女子王座=現レディースC)を飾っているメモリアル水面だ。

「一つでもいいレースをできるように…」。虎視眈々と優勝を狙っている。