【住之江SG「第34回グランプリ」&徳山プレミアムGI「第8回クイーンズクライマックス」=カウントダウンコラム(3)=注目レーサー】

★茅原悠紀(GP18位=32、岡山・99期)=11月のチャレンジカップ優勝戦の結果を受けてグランプリ最後の18番目の椅子に踏みとどまることが決まった。

「正直言って、今年は何とも言えない感じですね。賞金ランク18位に入ってグランプリに出られるのは良かったですけど、やはりいい年だったとは言えません」と振り返る。SG、GⅠのビッグタイトルはなし。勝負をかけた10月の地元・児島のSGダービーでも予選敗退に終わっただけに、不満が残る一年となった。

 それでも5月の福岡SGオールスターや6月の地元・児島のGⅠ67周年記念などで優出して賞金を積み重ねて、年末の大舞台には駒を進めた。

「グランプリは4回目の出場。ここからもうひと踏ん張りです。児島ダービーを見ればわかるように、自分は気負って挑んだらいいことはない。いい意味でリラックスして臨みたいですね」。納得できる形でのGP出場ではないが、チャンスは最大限に生かすつもりだ。

★平本真之(GP17位=35、愛知・96期)=秋口からずっとボーダー近辺に位置し、常に勝負駆けの重圧と闘ってきた。「その前の蒲郡64周年で6着を並べてしまったが、あれがあったからチャレンジCで開き直ることができた。今年は絶対に出るんだという気持ちでやってきたので夢のような気持ち」とラストチャンスで出場権を得たことに充実感を漂わせる。

 GP初出場となった3年前はオールスターVの“一撃”が大きかったが今年はSGで2優出、GⅠで4優出とコンスタントに結果を残して、再び大舞台に戻ってきた。前回は序盤で③⑥と結果を残せず、GPシリーズ戦回りとなった苦い経験もある。

「トライアル1stの1走目が1号艇でガチガチに緊張してしまった。シリーズ戦に回っても全然ダメだったし、トラウマになった。ただ、あの経験は大きかったし、今年はしっかり楽しんで前回感じることができなかった気持ちを味わいたい」と早くも心躍らせている。

★香川素子(QC12位=42、滋賀・80期)11月の桐生GⅡ「レディースチャレンジカップ」では優出を逃したが、最終日9R特別選抜戦で3着に入り、12位だった大滝明日香をわずか8200円の差で逆転。「勝負駆けが成功してとてもうれしいです。ドキドキでしたね」と、ラストチャンスをものにした。

 今年は11優出2V(1日現在)。来期(2020年前期)適用勝率も6.86のハイアベレージとあって「今年の成績は良かったですね。とりあえずFだけしないように、毎年しているんで。それで優出も多かったし、この成績につながった。エンジンの“引き”も良かった。それだけです」と、納得の一年だった。

 7年ぶりの頂上決戦には「意識することはないです。乗れただけで、まず良かったのでね。徳山には苦手意識もないですし、どちらかというと好きな方です」と無欲の姿勢で臨む。大逆転進出で、勢いはメンバーの中でも一番のはず。その走りに注目だ。