新田雄史SG初Vで「勝つための分析ができるようになった」

2013年06月21日 14時00分

【とこなめSGグラチャン:カウントダウンコラム 注目の東海勢(2)】

 2013年のSGロード第3弾、常滑ボート「第23回グランドチャンピオン決定戦」(25日開幕)。開幕直前連載第2弾は、先月福岡で行われた「笹川賞」で悲願のSG初Vを決めた新田雄史(28=三重・96期)に意気込み、心境の変化などを聞いた。

 師匠・井口佳典とはどこまでも対照的な男だ。

「そもそもペラの形が違う。井口さんは伸び型。自分は出足、ターン回りをこさせるようにする」

 スタート力とスピードを背景とした攻撃力が持ち味の井口に対し、新田の武器は正確無比なターン技術。そしてレースへの臨み方もそうだ。自らにプレッシャーをかけるように強気の発言を繰り返す井口とは異なり、クールな現状分析を繰り返す。笹川賞でSGタイトルを取った後もそのスタンスにブレは見られない。

「ゲームみたいに急にレベルアップすることはないでしょ(笑い)。自動的に勝てるようになるわけじゃない。新たな目標とか欲とか、そういうのが出たってのもない」

 ただその笹川賞優勝戦では、これまでと明らかな変化が見られた。進入で突っ張り、当日は一度も練習していなかったスローからの起こし。「まあ何とかなるさ」と割り切れたのは自分のスタイルへの信頼と自信が深まったからだろう。

「自分の特徴や強みについての分析がはっきりしてきたってのはあると思う。そのときの足の状態でいかにターン力を生かすか。そこから勝つためにどういうレースをするかと考えてあの進入になった。以前なら突っ張ることすらできなかったでしょうね」

 新田は笹川賞の勝利で心に刺さっていたトゲを取り除くことにも成功している。やまと学校時代からエリート街道を突き進んできた男が受けた唯一といっていい屈辱だ。

「(10年の)新鋭王座でで負けたこと。あれ以外は順調にきましたからね。あのときの道中の逆転がずっと引っかかっていた。その意味ではSGを取って新たなスタートラインに立てたといえるかもしれません」

 タイトル獲得後も記念で優出するなど勢いは天井知らず。SG連勝もあり得ない話ではない。

 ※次回は井口佳典が登場!

☆にった・ゆうし=1985年2月19日生まれ。三重県在住の96期。2005年5月に浜名湖でデビュー。07年9月に初優勝。GⅠは優出11回、09年のびわこ周年で初Vを飾る。09年の賞金王シリーズでSG初出場。今年の笹川賞で2度目の優出で優勝を果たした。通算12V。趣味のゴルフはシングルの腕前。身長168センチ。血液型=B。