【多摩川ボートSGグランドチャンピオン】毒島誠 弟子を持ち芽生えた“責任感”とさらなる“向上心”

2019年06月13日 11時52分

毒島誠

【ボートレース多摩川SG「第29回グランドチャンピオン」18日開幕=カウントダウンコラム「気炎万丈」①】ボートレース多摩川のSG「第29回グランドチャンピオン」が18日に開幕する。今回の直前連載では多摩川で初勝利、初優勝など“縁”がある選手に注目。「気炎万丈」と題して思い出の地で開催されるビッグレースを前に燃える思いに迫った。第1回は当地で初勝利、初優出を飾った毒島誠(35=群馬・92期)だ。

 多摩川はデビュー3か月目の2003年7月に初勝利、05年2月には初優出を経験したメモリアル水面。好きなコースの一つだという。「まず家から近い(笑い)。2Mは少し難しいけど1Mはベタ水面で乗りやすいですね。関東圏でのレースなら当然気持ちも入りますよ」と気合満々だ。

 昨年は若松オーシャンC↓まるがめメモリアルとSG連勝。グランプリは準優勝に終わったが、獲得賞金は2億円近くに到達。キャリアハイの成績をマークした。

 俗に“SGは2回取って初めて実力者”と言われる。毒島も2つ目のビッグタイトル獲得(17年下関CC)までに4年以上を要した。その生みの苦しみを経て、ようやく精神面の進化を遂げることができたという。

「SGを2つ取って、ようやく気持ちの整理がつくようになった。結果を受け入れられるようになりましたね。自分がやらなければいけないことをやった上での結果ならしょうがないって」

 結果を受け入れるということは、己に足りない部分を分析・自覚できるということでもある。自らのキャラクターを「誰よりも負けず嫌いだが不器用」と表現する毒島にとって、メンタルのハードルを越えたことが進化を強力に後押しした。

 今年はここまでわずか1V。記念でもGⅠ1優出にとどまる。ただ得意の夏場へ向け少しずつリズムは上がっている。

「素性の悪いエンジンだったにしても、オールスター(福岡)のドリームであれだけ下がっていては…。あまりに悔しくて、あの晩は夢の中でエンジンを組み立てていましたよ(笑い)。でも、そこから戦えるレベルまで持っていけたのは大きい。準備してきたパターンに加えて少し新しいこともして、ゾーンを見つけることができた」

 昨年から初めて弟子も受け入れた。その伊久間陽優は5月に水神祭を達成。「ものすごく刺激になっています。自分の若いころを思い出して、見つめ直すことができる。また情熱が湧いてくるんですよ。早く上がってきてほしいし、同じ舞台で走りたい。もちろん自分ももっと強くならないと…。弟子に格好悪いところは見せられない(笑い)」。芽生えた“責任感”とさらなる“向上心”。毒島の進化は止まらない。 

☆ぶすじま・まこと=1984年1月8日生まれ。群馬支部の92期生。2003年5月桐生でデビュー。同年7月多摩川で初勝利。06年9月の鳴門で初優勝。10年1月の浜名湖・新鋭王座でGⅠ初V。13年8月のまるがめメモリアルでSG初V。通算49V(SG4V、GⅠ9V)。同期には吉川喜継、大峯豊、松村敏、安達裕樹らがいる。身長163センチ。血液型=B。