【旬のボートレーサー】大上卓人 躍進のきっかけは「辻さんや市川さんのアドバイス」

2019年03月27日 09時57分

SG初勝利の水神際で笑顔の大上

【今が旬〜このレーサーに乗れ〜】大上卓人(28=広島・109期)は21日に吉川元浩の優勝で幕を閉じた戸田クラシックでSG初出場。予選突破はならなかったが5日目(20日)9Rで5コースからのまくり差しを決めて初勝利を飾った。「今節は勝てないかなとあきらめかけていました。でも気持ちを切り替えて一走一走と思って走っていたのが良かったです」と顔をほころばせた。

 折れかけていた気持ちを立て直すことができたのは、同支部の先輩からもらった言葉を思い出したからだ。

「今、お前がやっていることは間違っていない。だから、このまま今、やっていることをしっかり続けていれば大丈夫だ」――。

 2017年後期にA1初昇格。GⅠに出場できるようになったことで辻栄蔵や市川哲也ら地元トップレーサーと接する機会も増えてきた。その中で辻から「間違っていない」という言葉をかけられた。「辻さんからそう言われたのはすごく大きいですね。自分がやっていることに自信が持てるようになったし、一つひとつ地道にやっていけば成長できると思えるようになりましたから…」という。

 成長の軌跡はしっかりと数字にも表れている。今期(19年前期)勝率は自己ベストの6・95。来期(同年後期)勝率は現在7点超をマークしており自己ベストを再び更新する勢いだ。

「僕は不器用だから一つひとつ経験していかないと成長できない。調整にしてもレースにしても実際にやってみて、それでどうなるか。その繰り返しなんです。GⅠに出られるようになって、もっとやらなきゃいけないと分かったことも大きいし、レース場で辻さんや市川さんのアドバイスをもらえるようになったのも大きいと思います」と躍進の要因を分析する。

 そして、成長をさらに加速させたのが昨年5月の広島支部の選手が一堂に会して覇権を争うシリーズでの優勝だ。「県内戦では山口剛さんより若い選手が優勝できていなかったんです。その中で僕が優勝できた。これは大きな自信になりましたね」。同支部の先輩の牙城を崩したことで大きな一歩を踏み出した。

 デビューから7年5か月目に最高峰の舞台にたどりついた。SGクラシックが終了した時点で通算324勝。そのうち17年が72勝、18年が98勝と通算勝利数の半数以上を17年以降に稼ぐなど、まさに充実期を迎えている。それでも「一走一走が大事」という気持ちは変わらない。

 自称「不器用」な男がコツコツと努力して勝ち方を身に付けた。

 今後GⅠ、SGで経験を積むことでさらに強くなるはずだ。

☆おおうえ・たくと=1990年9月3日生まれ。広島支部109期生。初出走は2011年の宮島。12年1月の宮島で初勝利。16年3月の宮島で初優勝。通算7V。GⅠは17年2月の徳山中国地区選で初出場で、通算2優出0V。今年3月の戸田クラシックでSG初出場。同期は永井彪也、島村隆幸、丸野一樹、水野望美ら。身長168センチ。血液型=AB。