【旬のボートレーサー】西村拓也「大阪支部の未来のエース候補」いよいよ覚醒か

2019年02月27日 11時00分

西村拓也

【今が旬〜このレーサーに乗れ〜】今こそ“買い”の選手をクローズアップする「今が旬~このレーサーに乗れ!~」――。今回は西村拓也(32=大阪・98期)。最強軍団・大阪支部の中でも早くから未来のエース候補と期待されていた“未完の大器”がいよいよ覚醒の兆しを見せている。

 昨年9月以降、2月の住之江GⅠ近畿地区選まで15節に出場して11優出3V。来期(2019年後期)適用勝率も8点台に迫っており、自己最高レベルの絶頂期を迎えている。

「結婚して守るものができたから。嫁に『稼いできてね』的なニュアンスで言われることもある(笑い)。しっかり稼ぐという意識が出てきたのは確か。そういう意味でも成績が上がっているのかもしれません」――。好調の要因を照れくさそうにこう明かした。

 だが、この“ブレーク”の前には大きな試練も経験した。

 昨年、故障したヒザの治療のため4月から5月下旬まで約2か月の欠場を強いられた。レーサーにとって走る場を奪われることは耐え難い苦痛だ。「実戦から遠ざかってしんどかった」と振り返る。復帰後もレースから遠ざかっていたブランクが重くのしかかる。出場9節で優出したのは1節のみと、思うように結果を残せなかった。

 それでも心を折るわけにはいかない。10月には愛妻との結婚式も控えていた。“家族のために”という思いが気持ちを奮い立たせる。そして、同時に故障の“傷”も「もう大丈夫」と徐々に快方に向かっていった。その「体」と「心」が高いレベルでマッチングした結果が9月からの快進撃につながった。

 今年5月からデビュー14年目に突入するが、まだGⅡ以上のタイトルはない。06年5月にデビューすると同年7月に初勝利→09年1月にGⅠ初出場→同年6月に初V→12年9月にGⅠ初優出→同年12月にSG初出場と順調にステップアップしてきたことを考えると、物足りなさは否めない。

 もちろん、このまま終わるつもりはみじんもない。

 当面の目標は「記念制覇。近畿地区選では残念な結果(妨害失格→帰郷)に終わったけど、一段と“次はきっと”との思いが強くなりました」と力強く話す。

 手応えもある。

「僕は何でもサラッとできるタイプではないので、コツコツ地道に経験を積み重ねて築き上げてきた。自分で言うのもなんですが、そういった経験値ってなかなか落ちないんですよ。まだまだ自分自身、伸びシロはあります」。若手から中堅の域に差し掛かり“経験値”というアイテムも手にした。虎視眈々と次のステージに進む機会をうかがっている。 

☆にしむら・たくや=1986年12月1日生まれ。大阪支部の98期生。2006年5月、住之江でデビュー。初勝利は06年7月の宮島。09年6月の住之江で初優勝。GⅠ、SGでの優勝はなし。同期には鶴本崇文、平山智加、松田祐季、船岡洋一郎、松本晶恵など。身長164センチ。血液型=A。