【ボートレース平和島・GI関東地区選手権(15日開幕)群馬支部】

★刺客その3=関浩哉といえば昨年9月のプレミアムGⅠ浜名湖ヤングダービーだろう。GⅠ初出場で初優出、初優勝。これがデビュー初Vだ。もともと素質を秘めた逸材として高い評価をされていたが、この優勝で一気に名を上げた。

 勝率も2016年3点台→17年4点台→18年5点台、そして19年前期は一気に6・85と伸ばしてA1初昇格も果たした。「17年の11月からコースに入り出したんです。最初はスローで勝てなかったけど、だんだん慣れてきて昨年の夏場ぐらいから結果が出るようになったんです。5コースが得意だったんですけど2、3コースの勝率が上がってきているのがうれしい」と顔をほころばせる。

 A1に昇格したことで戦いの舞台は記念戦線に…。「勝っても負けても地力をつけていきたい。迷っての失敗はもったいない。中途半端はダメ。思い切ったレースをする」と言葉に力を込める。

 GⅠ、SG出場が増えれば同支部の先輩・毒島誠と行動をともにする機会も多くなる。「毒島さんと一緒に仕事ができるのが楽しみですね。得ることはすごく多い。仕事をする姿勢もそうですし、仕事以外でもバイクレースに関わったり…。僕も好奇心を持っていろいろなことに挑戦していきたいですね」と、さらなる飛躍に向けて貪欲な姿勢だ。群馬のホープはまだまだ成長を続ける。

★注目選手=土屋智則は姉・千明と“GⅠ初共演”。「もちろん結果を出してくれたらうれしいし、自分も頑張りたい」とモチベーションアップ。一昨年の江戸川62周年記念でGⅠ初V、昨年の若松オーシャンカップでSG初優出と着実にステップアップをしてきた。「調子自体は悪くないですよ。成績も仕上がりも自分なりには、うまくまとめられていると思っています」と近況のリズムもまずまずと話す。

 きょうだい揃っての活躍で、全国区にアピールするつもりだ。

<群馬支部勢力図>関東3支部の中で昨年、最も充実していたのが群馬支部だ。SG2V、GⅠ3Vの毒島誠、クイーンズクライマックスを制した松本晶恵、ヤングダービーVの関浩哉と各部門での活躍が光った。

 大将格の毒島は調整がハマりだした昨年夏場以降は充実一途。「関東のトップを決める大会ですし、欲しいタイトルですよ」と地区選初Vを虎視眈々と狙う。当地は昨年7月の64周年記念でV。P離れ仕様の調整も手の内に入れており、進入から積極的に仕掛けることもできる。V戦線に食い込んでくる確率は高い。

 現在は“群馬エース”の座を毒島に譲る形になっている山崎智也は昨年10月の児島66周年記念で2年ぶりのビッグタイトルを手にした。SG11V、賞金王2度という地力を考えれば軽視禁物だ。

 久田敏之も昨年末に一般戦ながら3節連続Vと上昇ムード。2017年10月の当地SGダービーで予選トップ通過を果たすなど記念戦線でも活躍できる力は十分ある。

 他にも実力派の秋山直之や姉弟出場となる土屋千明&智則とタレントは豊富だ。