【住之江ボートGI近畿地区選手権(11日開幕)注目選手=下出卓矢(32=福井)】伸びをつけることに関しては、ボート界屈指の手腕の持ち主。かつて伸びの第一人者だった阿波勝哉は6コース専科として暴れたが、現行のプロペラ制度では伸びによる戦法に限界があり、記念戦線から遠ざかって久しい。
一方で下出は、調整も戦法も柔軟だ。伸び重視には違いないが、比重のかけ方は伸びと出足が7対3だったり8対2だったり、相手や枠番に応じて強弱をつける。進入も黙って外に出るわけではなく、ピット離れが持てば枠なりが基本。
記念の場数も踏んで見せ場を作るようになり、昨年4月の住之江62周年でGI初優出。12月の三国65周年でも準優敗退ながら予選3勝(2レースで3連単万舟)と穴党を歓喜させた。舞台は再び住之江。インから売れる水面だけに、中、外枠時の下出が好配当を呼ぶ!