【旬のボートレーサー】A1復帰の乙藤智史 1期で降格した前回とはここが違う!

2019年01月30日 10時00分

A1に復帰した乙藤

【今が旬〜このレーサーに乗れ〜】今、乗れている選手を取り上げる「今が“旬”~このレーサーに乗れ!~」。今回は2014年前期以来、5年ぶりにA1復帰した乙藤智史(33=福岡・99期)にスポットを当てる。苦しみながら再びA1に返り咲いた男の胸中は――。

「A1は5年ぶり。今期A1になれなかったらA2でズルズルいくと思っていた。正直、ホッとしています」と安堵の表情を浮かべる。

 デビュー8年目にA1初昇格。将来を嘱望されていたが、わずか1期でA2に陥落してしまった。その後はほとんどA2生活。B級にも落ちた期もあっただけに5年ぶり2度目となるA1昇格には感慨もひとしおだろう。19年前期適用勝率は6・51。「エンジンの引きが良かったのとA1に戻りたい気持ちがうまくかみ合った」と成績アップの要因を自己分析する。

 その“戻りたい気持ち”を奮い立たせたのは家族だ。

「嫁と子供の存在が大きいですね。4歳と2歳の女の子なんですけど、かっこいい姿を見せたい。レースから戻ってくるたびに子供たちがすごく成長している。自分も家族のためにいい親父になりたい気持ちが強くなった」という。

 かっこいい姿=先頭でゴールを駆け抜ける姿。このためにこだわったのがスタートだ。

「自分の中では1号艇は勝たないといけないと思っている。それ以外の枠順でも結果を出したい。5、6コースは展開に左右されるけど、2~4コースは自分で仕掛けて1着になれるチャンスがある。そのためにはSの安定が必要ですよね。エンジンを出すことよりも“Sのキレ(S順)”を大事にしたい」。18年前半はコンマ16、S順3・3だったが、同年後半はコンマ15、S順2・7と少しずつ数字に表れてきた。

 高校時代はプロ野球選手を目指しグラウンドで汗を流していたが、親戚の勧めと兄が読んでいたボートレース漫画「モンキーターン」に心を動かされた。「昔から勝負事が好きだった。負けることより勝つことしか考えてない。成功してから学ぶタイプなので、この仕事を選んで良かった」と振り返る。

 今後に向けて「まずはA1をキープする。次に優勝することですね。去年の芦屋で優勝し損ねて2着だったので早く勝ちたい。もう(前回の優勝から)4年以上になりますしね(笑い)。それができたら勝率7点です」と力強く言い切る。

 たった1期でA2に逆戻りした5年前の失敗を繰り返すつもりはない。そして14年6月以来、遠ざかっている優勝も狙っている。今ならその力も十分あるはずだ。

☆おとふじ・さとし=1985年2月4日生まれ。福岡支部所属の99期生。2006年11月に芦屋でデビュー。初勝利は07年1月の若松。13年8月の徳山で初優勝。通算3V。同期は坂元浩仁、水摩敦、下出卓矢、茅原悠紀など。身長=169センチ、血液型=O。