【女子ボートレーサーの愛用品】レーサー転身に反対した母が5文字に込めた娘への思い

2019年01月09日 16時04分

両親への恩返しを誓った向井田

【女子ボートレーサーの愛用品(向井田真紀=31、広島・113期)】人気女子レーサーがこだわりの品を紹介する「女子ボートレーサー 私の愛用品」――。今回は広島支部の向井田真紀が登場。日々戦いを続ける彼女を支えている宝物はお守り。おそらく当コーナー史上最小サイズ。しかし、その中には無限の愛情が詰まっている。

 愛らしいカエルと「無事かえる」の5文字があしらわれたお守り。広島駅近くにある広島東照宮のもので、向井田が宿舎とレース場の往復で使うバッグに取り付けられている。

 母・智江さんからの贈り物だ。

「昨年の夏にもらいました。私が夏場に少し体調を崩していたこともあって心配をかけて…。母が祖母と一緒にこれを選んでくれたそうです。体の健康と安全祈願をしてもらいました」

 レーサーになる前は保育士をしていた。弟・直弥のレースを見て、ボートレーサー受験を決意。両親に伝えたが、当初は反対されたという。

「全然、本気にしてなかったし、(保育士を)続ければいいじゃないって言われてました。弟が走っていて危険があることは分かっていましたから。でも最後には応援してくれた。トレーニングも手伝ってもらいました」

 もちろんプロになってからも両親の心配の種は尽きない。

「父は可能な限り私のレースを見てくれています。でも母はさすがにムリみたいで(笑い)。結果を見て、私の無事を確認して“良かったね”と言ってくれます」

 バックアップしてくれる両親に恩返しするためにも重要なのは仕事で結果を出すこと。19年前期はB2級からの再出発となった。あっせんがない時期は自主訓練で腕を磨く日々だ。

「やっぱりSですね。フライングしないように最大限注意しながら、いかに気持ちよくスタートするか。これが今のテーマです。メンタル面では、私は少し遠慮し過ぎる部分があって。事故を回避するのは当然なんですが、迷惑をかけちゃいけないという気持ちがレースで出てしまう。自信を持って走れるようにテクニックをつけたいです」

 優しさを強さに変え、焦らず一歩ずつ階段を上る。その先に道は開けてくるはずだ。

☆むかいだ・まき=1987年10月8日生まれ。広島支部の113期生。2013年11月に徳山でデビュー。15年1月の宮島で水神祭。優勝はなし。同期は椎名豊、春園功太、佐藤博亮、古賀智之、中田達也ら。109期の向井田直弥、114期の向井田佑紀は実弟。大のカープ党でお気に入りの選手は小窪哲也。身長157センチ。血液型=A。