【ボートレースまるがめ・ナイターGⅠ京極賞(31日開幕):注目選手=馬場貴也(34、滋賀・93期)】ボートレース日本最速レコード(1分42秒2)を持つ艇界屈指の快速レーサー。ターンスピードの速さや思い切りのいいレースで多くのファンを魅了しているが、記念タイトルにはこれまで不思議と縁がなく、いいところまでいっても最後にスルリとタイトルがすり抜けていった。さすがに本人も後ろ向きになった時期があったという。

「同期の長田頼宗がSGのグランプリシリーズを勝ち、今年は中越博紀が大村GIIの誕生祭を勝ってうれしさもあったけど、それ以上に焦りもあったし悔しさの方が強かったですね」

 そんな気持ちを変えたのが丸岡正典からの助言だった。「丸岡さんと同じあっせん(3月・三国)だった時にターンの乗艇姿勢について話を聞きました。そこからハンドルの切り方を変えています」

 その成果は4月まるがめ一般戦での優勝など、その後の成績にしっかりと表れている。「今年は楽しくレースをしている。記念にも慣れて一つのレースと捉えるようになった。あの松井繁さんですら今でも向上心を持ってやっている。自分は大器晩成だと思ってやりたい」

 大人の男に成長した馬場がV戦線をにぎわせそうだ。