【尼崎ボートSGオールスター】長嶋万記 心に響いた佐藤琢磨さんのアドバイス

2018年05月18日 11時00分

長嶋万記

【尼崎ボートSGオールスター:カウントダウンコラム(2)】尼崎SG「オールスター」が22日、開幕する。恒例のカウントダウン企画は「私たち“人気”だけではありません!!」と題して女子レーサーをピックアップ! 2回目は長嶋万記(36=静岡・91期)だ!

「壁があるんだ、ではなく、ないと思ってどこまで挑戦できるか。これが今のモチベーション」――。これまで幾多の女子レーサーがはね返されてきたSGの壁。長嶋は今、その厚い壁を本気で打ち破ろうとしている。

 2017年は全選手中最多の年間8V。SGには4大会に出場し、児島クラシックでは初めてSGで予選突破した。「自分の想像を超える活躍ができた」と振り返るが、それでも心は満たされなかった。

「記念戦で通用しなかったことがすごく悔しくて…。5、6着を取っても女子だからとか、そろそろそういう時代ではないし、SGに行くごとに意識が変わってきました」

 SGで痛感した“弱点”が一瞬の判断力、ターンスピード、そしてボートの手前の向きだった。今年3月の浜名湖クラシックでも「女子にはできないのかな」と疑心暗鬼になった瞬間もあった。

 だが、何事も諦めず一生懸命に取り組むのが長嶋の性格だ。クラシックを終えると“打倒・男子”を目指し早速、改革に動きだす。

「アンバサダーを務めているHEROs(※日本財団の社会貢献プロジェクト)で知り合った、レーシングドライバーの佐藤琢磨さんに相談してみたら『ノーアタック、ノーチャンスだよ』と。原因を究明すれば男子と戦うことは可能だと言われました」

 世界の頂を知る偉大なレーサーの言葉に背中を押され、さらに闘志に火がついた。そして下した決断が「今まで頼りにしていたものを捨てる」ことだった。「プロペラ、ターン、スタート、全て変えました。ペラ調整は生命線の叩き方をあえて捨て、それを体幹トレーニングでターンを変えて補うようにしています」

 成果は即座に表れた。“改革初戦”のとこなめGⅡ・MB大賞で強豪を相手に優出(5着)。続く三国オールレディースでは2日目から破竹の9連勝でV。前走の平和島オールレディースでも優出(4着)。自信を深めて大一番の尼崎オールスターに乗り込む。

「そうそうたるメンバーの中で上位で選んでもらえてありがたい。デビュー初Vした相性のいい尼崎で戦えるのもうれしいですね。結果は気にせずに男子相手にツケマイ、ツケマイっていけるようなレースをしたい。そういう姿をお客さんに見せながら戦えれば、最後に笑える日が来るんじゃないかと思います」
 ファンの思いをボートに乗せ新生・長嶋万記が夢へ向かって走りだす。

☆ながしま・まき=1981年5月28日生まれ。静岡支部の91期生。2002年11月とこなめでデビュー。03年2月びわこで初勝利、デビュー8年目の09年12月の尼崎女子リーグで初優勝。GIは3優出で優勝はない。SGは過去6回出場(優出なし)。通算27V。同期は山口剛、久田敏之、三浦永理ら。身長165センチ。血液型=AB。