浜松オートのSG「第53回日本選手権オートレース」は5日に準々決勝戦が行われ、4日目(6日)の9~12Rで行われる準決勝戦のメンバーが決定した。

 ここ数年は青山周平(36=伊勢崎)と鈴木圭一郎(26=浜松)がシリーズの核となるのが常で準決勝戦は青山が12R、鈴木が11Rで登場する。

 11Rは1枠に有吉辰也(45=飯塚)、2枠に鈴木圭、3枠に鈴木宏和(34=浜松)と速攻派が内枠に並んでおり、先陣争いは見ものだ。主導権争いで一番の注目となるのは1、3、1着の好成績で準決に勝ち上がった有吉。仕上がりは問題なく「立ち上がりがいい。2日目に試走タイムも出たので、エンジンは特にやってない」と悠然と構えている。

 3日目は1枠から快勝しており、4日目も同じ枠番から発進する。オートレースは内枠優勢の競技だが、必ずしも1が圧倒的に優位でもなく「包まれたら巻き返せないので1は嫌」と語る速攻派も多い。有吉は「1枠は特に好きにはなれないけど、これまでのことを考えたら結果的に1だから良かったと思い返すことも多いし、そんなに気にはしてない。今節はしっかりスタートを切れてますからね」と準決での白い勝負服からの立ち回りもイメージできている。

 浜松は10月のGⅡウィナーズカップで準Vと健闘。これまで3つのSGタイトルのうち2つを浜松で獲得しており、相性は抜群だ。「エンジンが悪い状態の時でも結果がいいし、いい状態できた時も崩れない。そういうものが相性なんだな、と実感してます」と冷静に分析している。

 今年3月の川口で約3年ぶりにGⅠタイトルを獲得。「今年は落車が多かったけど、冷静に走れていると思いますよ。とにかくレースに向けた準備をしっかりして落ち着いていくこと。それだけを心掛けている」と語る姿は40歳代半ばの中年同世代に向けた仕事に対するメッセージにも映る。