全レースハンデなしの0メートルオープンで行われる浜松オートのSG「第53回日本選手権」が3日に開幕する。前検日の2日は、近況好調者は一度も走行練習に出ることなく泰然自若。逆に不調者は熱心に整備を施し、何度もバンクに出て感触を確かめていた。

 近況の動きは抜群でトップクラスが集結した今節の中でも一番といえるほど噴きまくっているのが、初日8Rに登場する加賀谷建明だ(43=川口)だ。

 前節の川口優勝戦で惜しくも2着=準Vに終わり、連勝は7で途切れたが「まあ仕方ないですね。勝ち続けてる時はアラアラと思ってたけど、それも考えなくていいですから」と前向きにとらえている。

 スピード&パワーアップの最大要因は減量にある。68キロあった体重を今は11キロ減の57キロまで落としている。オートレースは出走表に体重が記載されていないだけに推移はつかみづらいが、加賀谷の連勝街道=減量効果と認識しておきたい。

 元々スタート力はピカイチだった速攻派が軽量化に成功すれば、キレ味がさらに増すのは当然だ。「伸びるので内も外も自由が利くし、さばきやすい。スタートも切れてる」と不安要素はない。

 SGでは過去3回の優出歴があり、最後に乗ったのは2018年10月の浜松全日本選抜(6着)。「エンジンはあの時よりいいんじゃないですかね」と大一番を前に不敵な笑みを浮かべている。初日は6枠発進でも、トップスタートからの逃げ切り圧勝劇にも十分期待できる。