川口オートのSG「第52回日本選手権オートレース」は2日、準決勝戦4個レースを終了。ベスト8が出揃い、最終日(3日)の第12Rで優勝戦が行われる。

 日本選手権は全レースハンデなしの0メートルオープン戦。スタートが重要なカギを握るとあって、準決勝戦はスタートで極限の攻防となり、フライングが続出した。第11R以外、SGの準決勝戦で3レースもフライングが出るのも珍しいケースだ。

 フライングが出たことによって〝好転〟したのは第12Rを走った中村雅人(川口=39)だ。

 初日から無傷の3連勝で断然人気を背負った青山周平(伊勢崎=35)が1回目のスタートでフライングとなり、まさかの失権。レースでは2回目の発走となり、3周回で先頭に立ち引っ張る青山を、5周1角で中村がさばいて大逆転に成功した。

「エンジンが悪かったら周平に勝つなんてあり得ないからね」とニヤリ。スタートが仕切り直しとなったこともあり、「フライングがなかったら、あんなに走路は濡れなかったでしょう。雨もあると思っていた」と恵みの雨を強調していた。エンジン状態もスタートの切れも上向いており、このツキを優勝戦で生かすことができるか。

 中村は終盤の追い込みに定評があるSG6冠の強豪。日本選手権は2014年の第46回大会(飯塚)を制している。2度目の大会Vなるか注目だ。