河野元調教師が語った「あの事件」「皇成&ほしのあき」

2012年12月31日 14時00分

 2005年のGⅠ安田記念を制したアサクサデンエン(牡馬・通算31戦8勝、重賞2勝、7歳で引退)を育てるなど、名伯楽として知られた河野通文元調教師(62)が自著「馬見る力」(双葉社)で、JRA調教師免許を失った“あの事件”の真相を明かしている。さらに愛弟子・三浦皇成(23)、その夫人でタレントの、ほしのあき(35)への秘めた思い、今なお衰えることのない競馬への情熱…。本紙だけに語ったものとは――。

 ――著書の中で“あの事件”の真相が語られている

 河野:2011年9月26日をもって、調教師免許を剥奪されました。今は茨城県つくば市で週5~6日は交通誘導員などの仕事をしています。みなさんは処分を「暴力団関係者との交流が疑われた」と数行の記事しか見ていないと思います。きっと「暴力団関係者との付き合いがあったんだな」というぼんやりしたものかもしれません。

 ――あの処分に納得はいかない

 河野:いえ、今でもJRAの処分には不服はありませんし、すべての責任は私にあったと感じています。ただ、事実としては「私はその人が暴力団関係者とは知らなかった」「暴力団関係者と関わって公正競馬を汚すような行為は絶対にしていない」ということです。付き合っていた人が暴力団関係者とは分からなかった。分かっていたら、最初からお金を貸そうとも思いませんでした。

 ――当時、真相を語らなかったのは

 河野:(JRAの)担当者に呼び出され、記事のコピーを見せられました。まさに寝耳に水で身に覚えのない疑惑でしたが、処分はすでに決まっていた。これ以上言い訳しても仕方がないという気持ちもあったし、騒ぎを立てれば新たな厩舎で働くスタッフたちに迷惑をかけることにもなる。今も当時のスタッフはみんな近況を伝えてくれるんです。

 ――心境に変化が

 河野:自分の中で整理が付いてきた時、きちんと話をするべきだったと思うようになった。処分に対しても冷静にきちんとした説明ができていれば…と後悔もある。暴力団関係者の方とは知らずにだまし取られてしまった。根底にはやっぱり私は詐欺被害の被害者だというのはあるんです。ファンの方からの「なぜ辞めたんですか? 理由が分からない」という声も後押しになった。本を読んでいただければ詳細や思いはご理解していただけると思っています。