競馬界「若手7人引退」の背景

2012年12月02日 15時50分

 11月30日をもって田面木博公、千葉直人、穂苅寿彦の3騎手が引退。調教助手に転身した。

 このうち50歳の大ベテラン田面木、春に落馬で大けがを負った穂苅については仕方のない面もあるが、まだ26歳の千葉には早すぎる引退を惜しむ声も少なくない。当の本人は「今後はこの世界に入った時からの目標である調教師を目指します。

 そのために調教助手になって見聞を広めたい」と前を向くが、今年に入って20代の若手の引退は東西合わせて7人目。背景には様々な事情があるにせよ、決して明るいニュースとは言えまい。

 この現状に美浦のある調教師は「今は若手受難の時代。エージェント制の影響で上位騎手に有力馬が集中するうえ、外国や地方からも続々名手が流入…。おまけに調教師より馬主の力が強くなったことで、長いスパンで若手を育てることが難しくなった。このままでは将来騎手になりたいと思う若者も減っていくのではないか」と危機感をにじませる。

 騎手といえば競馬の花形だが優勝劣敗(?)の名のもとに、その職業に魅力がなくなってしまっては本末転倒。これが業界全体の衰退につながらなければいいのだが…。