ゼロワン真夏の祭典「火祭り」は30日、後楽園ホールで優勝決定戦が行われ、世界ヘビー級王者の田中将斗(44)が、5年ぶりに史上最多となる5度目の優勝を決めた。昨年度覇者の小幡優作(33)と激しい肉弾戦を展開し、頭突き合戦まで繰り広げた。そして30分過ぎ、強烈なエルボーからスライディングDでたたみかけ、公式戦(11日、新木場)で30分時間切れ引き分けに終わった相手にしっかりと引導を渡した。

「厳しい火祭りやった。まだまだ若いヤツには負けへん」。原動力は大仁田厚(59)への思いだ。10月いっぱいでリングを去る師匠に、最後の電流爆破デスマッチで一騎打ちを申し込んでいるものの、8月13日超花火プロレス神戸大会で先に対戦が決まったのは長与千種(52)だった。それだけに「多くの勲章を持っているほうが、大仁田厚もうれしいと思う。世界ヘビーと爆破王タッグのベルト、火祭り刀を持って前に立ちたい」という野望を抱いていた。試合後には公式戦で退けたノアの拳王(32)から世界ヘビー級王座挑戦を表明され、8月31日後楽園大会で3度目の防衛戦も決定。ゼロワン最強の座を守り続けて、必ず大仁田戦を実現させるつもりだ。