今年で17回目の開催となるゼロワン夏の祭典「火祭り」(7月9日、名古屋で開幕)に初の特別推薦枠が設けられることが16日、分かった。

 火祭り実行委員会によると、今年は新たな試みとして外部に複数の「推薦人」を依頼。イチ押し選手を選出してもらうことになった。「プロレスを熟知した著名人と交渉中です」(関係者)とのことで、21日の後楽園ホール大会で推薦人が発表される予定だ。

 また、出場は昨年同様10選手前後になる見込みで、このうち3~4選手は特別推薦枠の初出場選手となる見込み。つまりゼロワンマットを中心に戦っている選手たちにとっては、出場枠をめぐる争いが例年以上に過酷となる。

 当確一番乗りを目指すのが世界ヘビー級王者の田中将斗(44)だ。21日後楽園では将軍岡本(33)と2度目の防衛戦が決まっており「この時期やから当然、火祭りを見据えた戦いになる。ベルトを持っていれば決まりやと思うし」と気合を入れ直した。

 今回の防衛戦は大野佳隆オーナー(52)の“鶴の一声”で決まった経緯がある。それでも昨年の火祭り公式戦(7月17日、青森)で不覚を取った相手だけに慢心はない。

「岡本は横綱(曙)の名前がなくても躍進できるチャンスやけど、ふがいない戦いをすれば火祭りの出場はなくなると思う。フリーという立場でウチに上がる以上は生活にも響いてくるで!」。相手にプレッシャーをかけた極悪弾丸男は、5年ぶり5度目のVへ向けて力強く竹刀を握り締めていた。