ゼロワン真夏の祭典「火祭り2015」は2日、東京・後楽園ホールで決勝戦が行われ、佐藤耕平(37)が大日本プロレスの関本大介(34)を下し、11年ぶり2度目の優勝を果たした。

 準決勝で難敵のジェームス・ライディーンを退けると、ともにNWAインターコンチネンタルタッグ王座を保持するパートナー対決に臨んだ。試合は予想通り激しい肉弾戦に。関本のラリアートで意識はもうろうとし、2度もジャーマンのエジキになりながらも、3カウントだけは許さない。迎えた15分過ぎ、後頭部に頭突きを放つと猛虎原爆弾を決める。最後はジャーマンで死闘を制し、火祭り史上初めて世界ヘビー級とインターコンチネンタルタッグの2冠王者として祭典制覇を成し遂げた。

「ベルトを持つ者が一番強いと証明できた。プロレス界を盛り上げていきたい!」。実は11月15日に現役を退く天龍源一郎(65)の引退イヤーに結果を残したかったと明かす。ハッスル時代に対戦も経験し「プロレスの根本は『戦い』だと感じた」(耕平)。マット界きっての大酒飲みでもある耕平は、レスラーとはどうあるべきなのかを数々の酒豪伝説を持つ天龍から身をもって学んだという。

「思い描くのは人の何倍も飲んで食べて、真冬でもTシャツ姿の大男が非日常空間で戦う姿。下の人間に背中を見せていきたい」。耕平は今回の優勝を機に「昭和のレスラー像」を伝承するつもりだ。