世界最大のプロレス団体WWEの「WWE Live Osaka」(16日、エディオンアリーナ大阪)で凱旋した中邑真輔(37)が、頸髄完全損傷と闘う高山善廣(50)にエールを送った。

 試合前に取材に応じた中邑は、今年5月に大けがを負った高山に言及。「自分をたたき上げてくれた同志であり先輩であり兄貴みたいな存在ですから。いま高山さんが闘っておられる。自分も高山選手、高山選手のご家族のためにできることをしている最中ですね」と神妙な面持ちで述べた。

 中邑と高山は、新日本プロレス2004年1月4日東京ドーム大会でIWGPヘビー級王座とNWFヘビー級王座の統一戦をはじめ、数々の名勝負を展開。同戦は中邑が「自分のキャリアを振り返ったときに決して外せない一戦」とも語る試合で、若手時代から壁としてそびえ立っていた高山のことを常にリスペクトしている。今や世界のトップスターとなった現在もその姿勢は全く変わっていない。

 過去に脳梗塞を克服したプロレス界の帝王に対し中邑は「一度地獄の淵から帰ってきた男なので。必ず立ち上がってくれると信じてます」。自身の大一番を前に、熱いメッセージを送った。