【ノースカロライナ州ローリー発】WWEのスマックダウン(SD)で、〝キング・オブ・ストロングスタイル〟中邑真輔(42)は3度目のインターコンチネンタル(IC)王座奪取に失敗した。

 今週のSDで、オーストリア出身のIC王者グンターに挑戦。中邑は2019年7月、21年8月に同王座を奪取しており、3度目の戴冠を狙うIC王座戦は堂々、SDのメイン戦に組まれた。

 序盤、中邑は王者にアッパーカットや逆エビ固めを決められるも、飛びつきアームバーで反撃してスピンキック、延髄斬りをヒットさせた。さらにコーナー上段から飛んできたグンターを、下からの三角絞めで捕獲。グンターに怪力で持ち上げられても、アームロックを決めてみせた。

 グンターはここで豪快な人間風車で中邑を吹っ飛ばした。観客からは「ナッカムラ! ナッカムラ!」のチャントが起こる中、中邑はキックの連打から強烈なヒザ蹴り。グンターのアゴに叩き込んだが、3カウントは奪えない。

 勢いづいた中邑はけいれん式ストンピング、スライディングスープレックスで攻め込んだ。場外ではグンターのセコンド、ルドヴィグ・カイザーを威嚇して、試合のペースを握った。

 リングに戻ると、グンターの豪快なドロップキックを浴びたが、パワーボムを切り返して後頭部にヒザを打ち込んだ。大歓声を受け、たぎりにたぎってから狙ったキンシャサは、王者からカウンターでラリアートを浴びて不発。それでもド迫力の一発をカウント2ではね返すと、メイン戦らしい激闘に観客からは「This is awesome!(これぞ、名勝負!)」の大チャントが上がった。

 中邑は必死に立ち上がったが、グンターから背中にチョップを食らい、スリーパーホールドで捕らえられた。何とか脱出したものの、背後からドロップキックを浴び、パワーボムでマットに叩きつけられ、3カウントを聞いた。

 3度目のIC戴冠はならなかったが、全米中継されたメイン戦で、中邑は改めてその実力を見せつけた。タイトル戦のチャンスはまたすぐに回ってくるはずだ。