【ネバダ州ラスベガス2日(日本時間3日)発】WWE「マネー・イン・ザ・バンク(MITB)」の女子MITBラダーマッチで、〝女帝〟アスカ(40)は奮闘及ばず、2度目のブリーフケースゲットを逃した。

 MITBラダー戦で天井からつるされた契約書入りのブリーフケースを奪取すれば、いつでもどこでもトップ王座に挑戦できる権利を得る。アスカは2020年大会で優勝しロウ女子王座奪取につなげただけに、同王座奪回へ向けて大事な一戦だ。

 今大会の出場メンバーはアスカのほか、ベッキー・リンチ、リブ・モーガン、ラケル・ロドリゲス、レイシー・エバンス、ショッツィ、アレクサ・ブリスの実力者7人がそろったが、先陣を切ったのはアスカだ。宿敵ベッキーに高速のバックブロー3発からキックを放ち、ラダーへ叩きつけた。ラダーにもたれたレイシーにはヒップアタックを叩き込み、リブにはブルドックを決めて、序盤は女帝が試合を支配。激しい攻防の連続には会場から「これぞ、名勝負!」のチャントも上がった。

 試合終盤、アスカは場外でラケルに飛びつき三角絞めを決めるも、ラケルに抱え上げられた。ここで、ベッキーは2人まとめてラダーにぶつけ、アスカはリングと実況席にかけられたラダー上でダウンしてしまった。ベッキーはもう1台のラダーに上がると、アスカめがけて高さのあるセントーン弾。アスカは強烈な一発で大ダメージを受け、戦闘不能となった。

 V候補が脱落したことで、ベッキーの優勝は間違いないとみられたが…。ベッキーがラダーを上がったところで、体力を温存していたリブがリングインし、ベッキーの隣にもう1台のラダーを設置。ベッキーにラダーを押されたが、右足でロープを蹴るとベッキーにもキックを見舞ってラダーから蹴落とした。このチャンスに、天井からつるされたアタッシェケースをゲット。感激の表情で、MITB女子ラダー戦を制した。

「Ms.MITB」となったリブはこの後にすぐに挑戦権利を行使し、ロンダ・ラウジーからスマックダウン女子王座を奪った。アスカは自身のツイッターを更新し「ワオ! おめでとう」とリブを祝福。さらに「背中、肩、腰、腹部、肋骨、背骨…私は完全に元気で、無敵よ」と投稿し、ダメージがないことを報告した。