米WWEのPPV「クラウン・ジュエル」(21日=日本時間22日、サウジアラビア)でブロック・レスナー(44)とのユニバーサル王座戦に臨む王者ローマン・レインズ(36)が、決戦を控えた胸中を激白した。

 ――レスナーとのライバル関係からファンが期待できることは

 レインズ 最も明白なことは2人の立場がどう逆転したか、そしてそれがどれだけダイナミックに180度シフトしたかということだ。ポール・ヘイマンとの関係性などそれぞれの個性がどこにあって、どこに向かっているのか。俺とレスナーに関してはすべての状況が変わった。過去のタイトル保持において、レスナーはおそらく最も権威のあるユニバーサル王者だった。しかし、それは俺が過去1年半で達成できたことと比較すると見劣りする。変わっていないことの一つは俺たちの身体能力。数年前のレスナーは俺に対してうまく対応していたが、最近は俺の方が多くの点で優勢だ。

 ――2018年4月の「グレイテスト・ロイヤルランブル」のレスナー戦ではケージごと突き破るスピアー弾を放った

 レインズ あの夜、俺は勝利を奪われたような気分だった。スチールケージの檻から抜け出すことが目的で、俺は勝つために全ての手を尽くした。サウジアラビアでスチールケージを突き破るスピアーをレスナーに叩き込んでも俺が王座奪取できなかったのは、WWEの歴史において汚点の一つだと思う。

 ――ヘイマンについては

 レインズ とても幅広いスキルを持っており、舞台裏で大いに活躍する。それは現在は俺にあってレスナーには欠けているものだ。そのおかげでたくさんの責任やタスクをもはや心配をする必要はなく、俺が集中しなければならないのは対戦プランだけ。カーテンから出てユニバーサル王座をどうやって防衛するか。ヘイマンが他のすべてをカバーしてくれる。俺はただ登場してリングアナウンサーが試合の終わりに「防衛」と言っていることを確認するだけだ。

 ――観客の前でパフォーマンスすることについて

 レインズ 俺たちは状況に応じて最善を尽くしてファンに最高の体験を提供し続けるが、ライブの観客の前にいることほど素晴らしいことはない。誰もいないところで試合をするのはつまらないんだ。ソールドアウトのアリーナや興奮した人々で満員のスタジアムではそのエネルギーとポジティブな雰囲気でスーパーマンにでもなった気持ちになる。例えば食中毒で気分が悪い中で入場曲が流れ出し、入場口のカーテンにたどり着くまでもがいていたとしても、観客の生の反応を感じると全ての苦痛は消え去るんだ。腕を骨折しているとしても、観客の前に出れば問題なくパフォーマンスができるように感じるだろう。それがライブの観客がもたらすエネルギーと興奮であり、サウジアラビアも例外ではない。

 ――スマックダウン(SD)で直面する新たな課題については

 レインズ 一族の長である俺は特にレスナーのようなやつが現れるととても忙しい立場になる。常にターゲットにされていて、これはユニバーサル王者であるだけでなくWWEの顔だからだ。俺は山の頂上の旗みたいなもので、自分のことに集中してそれをやり続け、他の全てのスーパースターをリードしていかなくてはならない。俺はヘイマンとレスナーの間でいろいろ混乱が起こって「WWEドラフト」に対して十分な時間を取って結果を見ることができなかったが、特にコロナ禍の間に勢いを増したビックスターでロウを長くけん引してきた誰もが注目すべき男はドリュー・マッキンタイアだ。彼はタイトルに飢えているし、みんながトップと呼べるスーパースターの一人だが、実際はトップではなくその状況に苦しんでいるだろう。彼が2番でいることが好きでないと知っているが「それが現実なんだ」と彼に言ったことがある。彼や他のスーパースターは俺が健康で息をし続ける限り2番のために戦うことになる。

 レインズVSレスナーのユニバーサル王座戦が行われるPPV「クラウン・ジュエル」は日本時間10月22日にWWEネットワークで配信される。