【フロリダ州タンパ11日(日本時間12日)発】WWEの祭典「レッスルマニア37」2日目大会が当地のレイモンド・ジェームス・スタジアムで開催され、〝女帝〟ことロウ女子王者のアスカ(39=華名)は、超新星の〝ザ・ナイトメア〟こと元NXT女子王者リア・リプリー(24)に敗れて王座を失った。

 3月22日にロウ初登場を果たすと同時に、アスカに挑戦を表明したリアは、わずか3週間で祭典の王座戦出陣という破格の扱いとなった。

 ゴングが鳴るとアスカは「おら、来てみいや!」と叫びつつ、いきなりドロップキックとヒップアタックの洗礼を施す。さらには背中にキックの連打。しかしヒップアタックを回避されると、マウントを奪われて鉄槌の連打を浴びた。

 勢いづいたリアはミサイル弾からキック、張り手、ラリアートで攻撃するも、アスカは蹴り足を捕獲してヒールホールド。それでも挑戦者は規格外のパワーで投げ捨てジャーマンを見舞う。女帝も最上段からのミサイル弾で一歩も引かない。

 ここでアスカはジャーマンから裏拳、ヒップアタックで勝負に出た。しかし再度のミサイル弾は逆にドロップキックで最上段から場外に落とされ、エプロンへの顔面砕きを被弾してしまう。

 それでも女帝はエプロンから場外へのDDTで意地を見せ、顔面蹴り連打からアームバー。逆にリアは、エプロンからぶっこ抜く脳天砕きで戴冠に執念を見せる。ここでアスカが必殺のアスカロック。力だけで脱出したリアは一気におはこのリップタイド(リフトアップ式バスター)一撃。一瞬の逆転劇で殊勲の王座奪取を決めた。

 まさかの敗戦を喫したアスカは、昨年8月「サマースラム」で2度目のロウ女子王座を獲得して「女子王座グランドスラム」を達成してから無敵を誇り、戴冠期間は実に230日に及んだ。

 初日大会(10日)ではビアンカ・ブレア(32)がサーシャ・バンクス(29)を撃破して殊勲のスマックダウン女子王座初戴冠。NXTでも〝暗黒の逸女〟紫雷イオ(30)がラケル・ゴンザレス(30)にNXT女子王座を奪われるなど、WWE女子戦線は大きな転換期を迎えた。

 それでも女帝の存在感と地位が揺らぐことはない。復権へ向けてアスカの逆襲が始まる。