米WWEの“海賊姫”ことカイリ・セイン(32)がPPV大会「ファストレーン」(21日=日本時間22日)の“3大決戦”の行方を占った。最大の注目は“大型犬”ことユニバーサル王者ローマン・レインズ(35)と“イエス男”ダニエル・ブライアン(39)の王座戦だ。WWE女子タッグ王座を保持した海賊姫が分析した両雄の関係性とは――。

 ――挑戦者のブライアンは「今年が最後のレッスルマニアになる」と明かしている

 カイリ よほどの覚悟がないと出せない重い言葉。王座戦はブライアンの集大成になるんじゃないですか。首のケガで再起不能といわれたのに復活した彼に二言はないと思う。感動的な試合になるはず。心情的にはブライアンに勝ってほしい。

 ――正反対の2人だ

 カイリ レインズはエリートで選ばれし者。天才と雑草ですね。プロレスの永遠のテーマと思うんですが、相反し合う者同士が戦う時は感動が生まれる。エモーショナルな試合、日本人好みの試合になると予想します。

 ――つまり…

 カイリ 私と(NXT女子王者の紫雷)イオさんの関係に似ている。スターダム時代からイオさんは天才と呼ばれた逸材。私は皆から「センスがない」と言われた雑草上がり。だから戦う時はいつも以上に気持ちが入る熱い試合になった。レインズとブライアンの試合もそうなると思います。

 ――ランディ・オートンと“黒い小悪魔”アレクサ・ブリスの一騎打ちは

 カイリ 泥沼ですよね。肉体的にも精神的にもここまで病んでいるランディは見た記憶がない。この試合で抜け出さないと「レッスルマニア37」(4月10、11日)への道が見えなくなる。でも、この試合だけは内容も形式も場所も予想がつかない。

 ――ご本尊の“ザ・フィーンド(悪魔)”ことブレイ・ワイアットの降臨が予想される

 カイリ これは来ますね、絶対に。またアレクサに焼かれたら、ランディは祭典どころじゃなくなってしまう。アレクサは何でもありで来るでしょうけど、ランディには生きててほしいです。

 ――WWE女子タッグ王座戦(王者ナイア・ジャックス、シェイナ・ベイズラー組対サーシャ・バンクス、ビアンカ・ブレア組)も注目だ

 カイリ 王者組が有利。祭典では(スマックダウン女子王者)サーシャにビアンカが挑戦する。そんな状況下ではタッグとしての連係が機能しないし「私が私が」という展開になると思う。王者組は安定感が抜きんでている。サーシャ組は組むより対峙したいはず。とにかく今回も見逃せない試合ばかりです!

【アスカの復活を確信】ロウ女子王者の“女帝”アスカ(39)は15日のロウ大会で3週間ぶりに復帰。「ファストレーン」では試合がないが、海賊姫は「大丈夫と言っていました。祭典まで仕上げてくると思う。歯の1本や2本で心が折れる人ではない」と復活を確信した。

「ファストレーン」は日本時間22日、WWEネットワークで配信される。