【フロリダ州セントピーターズバーグ1日(日本時間2日)発】WWEのロウ大会が配信され、WWE王者ザ・ミズ(40)が、ボビー・ラシュリー(44)に惨敗。2月21日PPV大会「エリミネーション・チェンバー(EC)」のEC戦後に「いつでもどこでも王座に挑戦できる権利」を行使してドリュー・マッキンタイア(35)から奪った王座をわずか8日で失った。

 ミズはマッキンタイアが30分超のEC戦で防衛を果たした後、ラシュリーの乱入に乗じてキャッシュイン。難なく王座を奪った。しかしラシュリーは「ダメージを与えたのは自分」と主張。先週大会では巨獣ブラウン・ストローマン(37)との挑戦者決定戦を制して王座戦に臨んだ。

 現地時間午後9時に王座戦はスタート。先にラシュリーがリングインするも、王者はテーマ曲が鳴っても登場しない。何とバックステージで腹痛を訴え動けなくなっていたから開いた口がふさがらない。「おなかが痛い。お願いだ。時間をくれ…」と懇願するが、誰がどこからどう見ても仮病だ。

 業を煮やした挑戦者はリングを下りてバックステージに突進。王座戦挙行を迫ると、アダム・ピアース・プロデューサー(42)は「王座戦は午後9時から午後10時開始とする」と1時間の執行猶予を与えた。先週は「時間が必要だから来週にしてくれ」と懇願してこの日は仮病…。本当に往生際の悪い王者だ。

 ようやくゴングが鳴るとミズはいきなりリング下に降り、ベルトを抱えて猛ダッシュでバックステージへ逃走。自らリングアウト負け(王座移動なし)を選び、わずか15秒、戦うことなく王座を防衛した。ラシュリーはぼうぜんとするのみだ。

 当然ながら挑戦者の猛抗議により、メインで再戦が実現。しかもシェーン・マクマホン(51)の指示で、この日参戦した全選手がリングを取り囲むランバージャック戦となった。何度も逃走を図るミズだが逃げ道はない。挑戦者は一気にスパインバスターからハートロック(フルネルソン固め)でタップを奪い新王者となった。

 混迷を極めてきたWWE王座戦線だが、前王者のマッキンタイアが王座奪還を誓っており、急速に動きがありそうだ。