【フロリダ州セントピーターズバーグ11日(日本時間12日)発】WWEのロウ大会が配信され、レジェンドキラーで〝毒蛇〟ことランディ・オートン(40)と〝ザ・ゲーム〟ことトリプルH(51)が緊急激突。しかし〝ザ・フィーンド(悪魔)〟ことブレイ・ワイアット(33)の仕掛けた魔術により大混乱のうちに幕となった。

 トリプルHは、新型コロナウイルス感染が判明したWWE王者ドリュー・マッキンタイア(35)の代わりに冒頭のあいさつに立ったが、この日マッキンタイアと対戦予定だったオートンが割って入った。

 毒蛇は「俺にWWE王座を渡すのか? 今のあんたは〝知的な暗殺者〟でも何でもない。今夜、俺と戦って今の力を試してみるか? すっかりステファニーの言いなりになっているだけじゃないか」と挑発。トリプルHは一度は対戦を断るも、この言葉に怒ってパンチを一撃。メインでの対戦が緊急決定した。

 トリプルHはいきなりパンチを見舞うと、スチール製階段、実況席に毒蛇を叩きつける。さらにはスレッジハンマーを取り出すと、鬼のような形相で殴りにかかるが、ここで場内の照明は赤い闇に転じる。するとスレッジハンマーの先端に巨大な炎が…。さすがのトリプルHも驚きの表情を隠せない。明らかに毒蛇と抗争を続ける悪魔ワイアットの仕業だ。

 ここで場内の照明が消えると、何とリング上からはトリプルHの姿が消えて〝小悪魔〟アレクサ・ブリス(29)が立っていた。毒蛇は昨年12月20日のPPV大会「TLC」で悪魔をリング上で〝焼殺〟。同28日ロウ大会では、ガソリンをかぶったアレクサまで燃やす行為を示唆していた。まさかの小悪魔降臨におびえたオートンが一歩、二歩と後退すると、カッと目を見開いたアレクサが巨大な炎を毒蛇の顔面に発射。想定外の火炎攻撃を直撃されたオートンは両目を押さえてのたうち回り、大会は終了した。

 終わることのない遺恨劇を続けるオートンとワイアット。2021年も抗争は混乱の一途をたどりそうだ。